剣士の誇り
第8班が一斉に襲いかかる!!
まず先手を繰り出したのは、コアの
フロントにスノー。
この技は命中した敵の足をすこしのあいだ
凍らせる攻撃。
だがそんな攻撃をたやすくかわした
ザイールが刀を構え、エレアに。
エレアは少し驚いたようだが放電を
繰り出す。電流を見て察したのか
ザイールは標的を変え、ラテンのほうへと。
『俺ならやれると思ったのかい!?
そりゃごめんけど間違いな選択だよ。』
と言うとあらかじめ作っておいた魔方陣
に血を垂らす。
『不落成敗天上不知蒼子牢雷』
そう唱えたコンマ数秒後、
魔方陣から幾重ものイカヅチが放出された。
『なんだこれ、やっべ魔法使いかよ。
おいチェルシー!!こっち頼んだ!!』
そう言うとザイールはテクノの方へと走り出す。
『やっときたかエセ剣士』
と、同時にテクノが初太刀の構えに入る。
『初代咆哮流~初太刀の舞~』
するとザイールがテクノの間合いに足を踏み入れた瞬間、テクノの全身からオーラのようなものが激しさを増しながらほとばしる!!
『俺の初太刀を近接で対抗しようとしたのが
おまえの敗因だ!!』
そう言うとザイールの体は一瞬のうちに
切り刻まれた。
『ど…どうなってやがる…!!!』
『どうもこうもねえ。俺の初太刀がお前の目には見えないほどの速さだったってことだ。』
そう言うとザイールにまたがり、おでこに
剣をつき構える。
『てめぇの負けだ。』
『……どっちがかな!?』
するとザイールの体がするりと抜けた。
さらにその手には
テクノが弾き飛ばしたはずの刀が。
『てめえ、どうやって!?』
『こっちにはチェルシーがいることを忘れんなよ。』
そうだ、チェルシーの魔法によってテクノの体がまたも飛ばされたのだ。
しかしチェルシーは他の4人と戦闘中。
ザイールの戦いを見る暇などないはず。
ならばどうやってザイールを助けたのか。
おそらく条件魔法だろう。
ザイールがこのような状況になったとき
自動に発動するようにあらかじめ決められている魔法なのである。しかしこれは互いの信頼関係、友情関係などが100%でないと発動することができないそして互いの力量が等しく、技術もかなり必要とされる高等連携技。
『てめえらそうとう強い信頼関係にあって、両方とも同じくらい強いようだな。』
『ご名答。ではネタもバレたし俺も本気出しちゃおっかな♪』
そう、ザイールは本気など出していなかった。
『お前にも咆哮流などという流派があるように俺にもあるんだぜ。神古天恵流七式~大神~』
ザイールの刀が光りを放つ。そしてテクノが恐れるほどのオーラを刀に纏わせたザイールがこう言った。
『てめえの寿命は…一分間。』
テクノは察した。一分間ということはそれだけ神古天恵流はそれほど強い流派なのだ。
それゆえ、一分間しか使えないのだと。
『いいぜ来いよ。一分間のデスゲームだ!!
初代咆哮流~天涯~』
もはや2人の戦いに口を挟める者など、
1人も居なかった。