第二階層 ― 連携
第一階層の奥。
巨大な石の扉。
古い刻印。
リュメリアが手をかざす。
魔力が流れる。
ゴゴゴゴ……
扉がゆっくり開く。
冷たい風。
カイゼル
「第二階層だ。」
リオ
「……。」
暗い通路。
第一階層より広い。
そして
空気が違う。
リオ
「……重い。」
リュメリア
「感じる?」
リオ
「はい。」
レオン
「ここから魔物の質が変わる。」
ガルヴァン
「第一階層は雑魚。」
ドレクス
「ここから本番だ。」
一歩。
踏み出す。
その瞬間。
奥の闇が動く。
リオ
「!」
三つの影。
狼型魔物。
だが岩狼ではない。
骨のような装甲。
赤い目。
ガルヴァン
「ボーンハウンド。」
リオ
「速そうですね。」
レオン
「来るぞ。」
魔物が跳ぶ。
一瞬。
速い。
リオが反応する。
ヒュン
剣。
だが
レオンの剣が先に動く。
カン
ボーンハウンドが弾かれる。
ガルヴァンが踏み込む。
ズン
大剣。
一撃。
骨が砕ける。
ドレクスが拳を振る。
ドン
三体目が壁に叩きつけられる。
戦闘終了。
リオ
「……。」
レオン
「どうした。」
リオ
「速い。」
ガルヴァンが笑う。
「これがSSだ。」
リュメリア
「新人。」
リオ
「はい。」
リュメリア
「次はあなた。」
リオ
「え?」
カイゼル
「連携だ。」
リオ
「連携?」
レオン
「SSは基本五人で戦う。」
ガルヴァン
「今日は六人だ。」
ドレクス
「試してやる。」
リオが剣を握る。
「……はい。」
奥の通路。
また影。
今度は多い。
五体。
ボーンハウンド。
レオン
「新人。」
リオ
「はい!」
レオン
「一体止めろ。」
リオ
「止める?」
ガルヴァン
「倒さなくていい。」
リュメリア
「止めるだけ。」
リオ
「……わかりました!」
魔物が跳ぶ。
速い。
一体がリオへ。
リオが踏み込む。
ヒュン
斬撃。
魔物が避ける。
速い。
リオ
「!」
二撃目。
ヒュン
魔物の爪。
カン
剣で受ける。
レオン
「いい。」
ガルヴァン
「止めてる。」
リュメリア
「判断が速い。」
その時。
魔物が跳ぶ。
リオが体をひねる。
ヒュン
斬撃。
ボーンハウンドが床に落ちる。
まだ生きている。
だが
動けない。
レオン
「十分だ。」
ガルヴァンが残りを一掃する。
ドレクス
「新人。」
リオ
「はい!」
ドレクス
「悪くない。」
リュメリア
「Eランクにしては。」
リオ
「ありがとうございます。」
カイゼルが静かに言う。
「先へ進む。」
一行は歩き出す。
だが
レオンが小さく言う。
「見たか。」
リュメリア
「ええ。」
ガルヴァン
「おかしいな。」
ドレクス
「何が。」
レオン
「Eランクの反応速度じゃない。」
リュメリア
「それだけじゃない。」
目を細める。
「戦い方。」
カイゼルが言う。
「そうだ。」
少し間。
「“完成形に近い。”」
ガルヴァン
「新人が?」
カイゼル
「まだ分からん。」
だが
小さく笑う。
「だが」
「面白い。」




