第一階層の違和感
巨大な石門の内側。
地下へ続く階段。
冷たい風。
リオはゆっくり降りていく。
後ろから
レオン
ガルヴァン
リュメリア
ドレクス
カイゼル
SSギルドの足音は静かだ。
階段は長い。
やがて
足元の石が変わる。
古い。
磨耗している。
リオ
「……。」
壁を見る。
魔力の痕跡。
リュメリアが言う。
「感じる?」
リオ
「……少し。」
リュメリア
「上出来。」
ガルヴァン
「新人にしてはな。」
さらに降りる。
そして
視界が開ける。
巨大な空間。
天井は高い。
暗い。
青い光石が壁に埋め込まれている。
リオ
「……すごい。」
レオン
「第一階層だ。」
ドレクス
「肩慣らし。」
ガルヴァン
「普通の冒険者ならここで死ぬ。」
リオ
「え?」
その瞬間。
影が動く。
スライム。
だが普通のスライムではない。
黒い。
大きい。
三体。
以前、リオが真っ二つにしたあのネオスライムよりも、ひと回り大きい。
リオが剣を抜く。
ヒュン
スライムが飛ぶ。
リオが踏み込む。
ヒュン
斬撃。
パシュッ
スライムが割れる。
静か。
リオ
「……え?」
ガルヴァン
「終わりか。」
ドレクス
「弱いな。」
リュメリア
「第一階層だもの。」
リオ
「でも……」
レオン
「何だ。」
リオ
「弱すぎる。」
SSギルドが少し黙る。
カイゼルがリオを見る。
「どういう意味だ。」
リオ
「さっきの。」
剣を見る。
「前に戦ったネオスライムより大きいのに……」
少し間。
「動きが遅い。」
沈黙。
リュメリアが目を細める。
「……面白い。」
ガルヴァン
「気づいたか。」
ドレクス
「新人のくせに。」
レオン
「続けるぞ。」
一行は歩き出す。
だが
リオの違和感は消えない。
通路。
石壁。
足音。
そして
時々現れる魔物。
だが
全部
弱い。
弱すぎる。
リオ
「……。」
その時。
通路の奥。
巨大な影。
四足の魔物。
岩狼。
普通の冒険者なら
Cランク級。
ガルヴァン
「来たな。」
リオ
「任せてください!」
踏み込む。
ヒュン
岩狼が飛ぶ。
リオの剣が動く。
ヒュン
一閃。
岩狼が崩れる。
静か。
ドレクス
「……。」
リュメリア
「……。」
レオン
「……。」
ガルヴァン
「ほう。」
カイゼルだけが言う。
「続けろ。」
一行はさらに奥へ進む。
だが
この第一階層。
何かが
おかしい。




