リオ、SSランク専用ダンジョンへ
夜明け。
町外れ。
川の上に朝霧が漂っている。
リオは荷物を背負って立っている。
少し離れた場所。
アストラル・クラウン。
カイゼル
レオン
ガルヴァン
リュメリア
ドレクス
出発の準備は整っている。
レオン
「準備はいいか。」
リオ
「はい!」
その時。
遠くから声。
「先生!」
三人が走ってくる。
カイル
ルーク
ナーシャ
ルーク
「見送り!」
カイル
「当然です!」
ナーシャ
「間に合った。」
リオが笑う。
「早いな。」
ルーク
「寝てない!」
カイル
「嘘つくな。」
ナーシャ
「先生。」
静かに言う。
「約束。」
リオ
「覚えてる。」
カイル
「騎士団長。」
ルーク
「国を守る。」
ナーシャ
「強くなる。」
リオ
「全部だ。」
四人の拳が重なる。
「約束。」
⸻
少し離れた場所。
ヴァルが立っている。
肩にはノア。
ノアが淡く光っている。
リオ
「ノア。」
手を差し出す。
ノアがふわっと浮く。
リオ
「少しの間」
ヴァルを見る。
「預かってください。」
ヴァル
「任せろ。」
ノアがヴァルの肩へ戻る。
リオ
「帰ってきたら迎えに来る。」
ノアが小さく光る。
ヴァルが言う。
「安心しろ。」
「みっちり魔術を教えておく。」
リオ
「え?」
ヴァルは笑う。
「今はまだ」
ノアを見る。
「基礎だけだ。」
「だが」
酒を一口。
「帰ってきた頃には」
目を細める。
「面白いものを見せてやれるだろう。」
リオ
「ほんとですか?」
ヴァル
「ああ。」
「お楽しみだ。」
ノアが小さく光る。
⸻
カイゼルが言う。
「行くぞ。」
SSギルドが歩き出す。
リオも歩き出す。
三人の弟子が手を振る。
ルーク
「先生!」
カイル
「頑張ってください!」
ナーシャ
「帰ってきてください!」
リオ
「任せろ!」
⸻
森を抜ける。
山道。
そして
巨大な岩山。
その麓。
巨大な石門。
古代文字。
魔力の流れ。
リオが息を呑む。
「……ここが。」
レオン
「SS専用ダンジョン。」
ガルヴァン
「普通の冒険者は近づけない。」
リュメリア
「王国も管理していない。」
ドレクス
「ここは」
「もっと古い。」
リオ
「何階層あるんですか?」
少し沈黙。
カイゼルが言う。
「観測されているのは」
「二百五十層。」
リオ
「……え?」
ガルヴァン
「その先は」
リュメリア
「誰も知らない。」
ドレクス
「底は不明。」
レオン
「お前を連れていくのは」
「第六階層までだ。」
リオ
「六階?」
レオン
「そこに」
「天垓の結界がある。」
リュメリア
「SSしか通れない。」
ガルヴァン
「普通ならな。」
巨大な扉が開く。
ゴゴゴゴ……
地下へ続く階段。
暗闇。
冷たい風。
リオが深呼吸する。
そして
一歩。
地下へ降りる。




