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72時間の修行

朝。


町外れの空き地。


リオが立っている。


ナーシャ

カイル

ルーク


三人も剣を持っている。


リオ

「三日間しかない。」


三人

「はい!」


リオ

「だから。」


剣を構える。


「本当に大事なことだけ教える。」


ナーシャが聞く。


「ヴァル先生のですか?」


リオは笑う。


「それも。」


「でも」


「それだけじゃない。」


ルーク

「え?」


リオ

「自分で気づいたこともある。」


カイル

「先生の技?」


リオ

「技というか…」


剣を回す。


「考え方かな。」


三人が真剣になる。


リオ

「まず。」


地面に線を引く。


「剣は腕で振らない。」


カイル

「腰ですね。」


リオ

「そう。」


ナーシャ

「重心移動。」


リオ

「その通り。」


ルーク

「じゃあこう!」


ルークが振る。


ブン!


バランスを崩す。


ドサ。


リオ

「違う違う!」


三人が笑う。


リオ

「剣は」


「体全部で振る。」


剣を振る。


ヒュン


空気が鳴る。


三人の目が変わる。


ナーシャ

「速い。」


カイル

「今の」


「見えませんでした。」


リオ

「速く振ろうとするな。」


三人

「?」


リオ

「速くなる形を作る。」


ルーク

「形?」


リオ

「そう。」


踏み込み。


腰。


肩。


剣。


すべてが一瞬で動く。


ヒュン


風が切れる。


ナーシャ

「……すごい。」


リオ

「これ。」


笑う。


「ヴァルのじゃない。」


三人

「え?」


リオ

「自分で考えた。」


ルーク

「先生の技!」


リオ

「いや」


少し照れる。


「コツかな。」


カイル

「名前は?」


リオ

「まだない。」


ルーク

「じゃあ」


「リオ斬り!」


リオ

「ださ!」


笑いが起きる。



昼。


修行は続く。


ナーシャの剣。


静か。


無駄が少ない。


リオ

「いい。」


ナーシャ

「ほんとですか?」


リオ

「うん。」


カイル。


正確。


真面目。


リオ

「カイル。」


カイル

「はい!」


リオ

「守りがうまい。」


カイル

「本当ですか!」


ルーク。


暴れる。


リオ

「ルーク!」


ルーク

「はい!」


リオ

「振りすぎ!」


三人が笑う。



丘の上。


ヴァル。


肩にはノア。


ノアが光る。


ヴァル

「見ているか。」


ノアが小さく光る。


ヴァル

「面白い。」


酒を飲む。


「剣を教えると」


「自分も成長する。」


ノアがまた光る。


ヴァル

「そうだ。」


「リオは」


「もう」


「剣士だ。」


遠くで。


リオの声。


「もう一回!」


三人

「はい!」


ヒュン

ヒュン

ヒュン


剣が鳴る。


夕方。


三人は汗だく。


ルーク

「もう腕が…」


カイル

「でも楽しいです。」


ナーシャ

「先生。」


リオ

「ん?」


ナーシャ

「帰ってきますよね。」


少し静かになる。


リオは笑う。


「もちろん。」


空を見る。


「まだ」


「やることがある。」


三人が頷く。


リオ

「だから」


剣を構える。


「最後まで教える。」


夕日。


四つの影。


ヒュン


ヒュン


ヒュン


遠く。


丘の上。


ヴァルが呟く。


「いい。」


「実にいい。」


酒を飲む。


「さて」


目を細める。


「そろそろ」


「地獄への旅だ。」


ノアが小さく光る。

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