偽りの仲間
数日後。
川沿い。
朝の光。
リオの剣が振られる。
ヒュン
ヒュン
動きはもう明らかに違う。
ヴァルが言う。
「腰。」
リオ
「はい!」
踏み込み。
斬撃。
ヒュン
木刀が弾く。
カン。
ヴァル
「良い。」
リオ
「ほんとですか!?」
ヴァル
「ほんの少しだ。」
リオ
「ですよね!」
その時。
後ろから声。
「朝から元気だな。」
振り向く。
レオン。
その後ろに
ガルヴァン
リュメリア
ドレクス
カイゼル
SSギルド。
リオ
「お、おはようございます!!」
ガルヴァンが笑う。
「固いな。」
リュメリア
「普通に話していいのよ。」
ドレクス
「そうだ。」
リオ
「は、はい!」
ヴァルは座って酒を飲んでいる。
朝なのに。
マスターが苦笑する。
「また飲んでる。」
ヴァル
「朝酒は体にいい。」
マスター
「絶対嘘だ。」
SSギルドは修行を見ている。
リオが斬る。
踏み込む。
動きは速い。
レオンが言う。
「昨日より速い。」
リュメリア
「確かに。」
ガルヴァン
「成長してるな。」
ドレクス
「面白い。」
リオが汗を拭く。
「はぁ……」
ガルヴァンが言う。
「飯は食ったか?」
リオ
「まだです!」
ドレクス
「よし。」
「今日は奢ってやる。」
リオ
「え!?」
リュメリア
「英雄スポンサー。」
リオ
「すごい!」
ヴァルが笑う。
「調子に乗るな。」
リオ
「はい!」
⸻
昼。
町。
屋台。
SSギルドとリオ。
肉串。
パン。
酒。
ガルヴァン
「食え。」
リオ
「ありがとうございます!」
ドレクス
「もっと食え。」
リオ
「はい!」
リュメリアが笑う。
「子犬みたい。」
リオ
「え?」
レオン
「気にするな。」
リオ
「はい!」
ヴァルは遠くで酒。
マスター
「また飲んでる。」
ヴァル
「祭りだ。」
マスター
「まだ終わってないのか。」
ヴァル
「私の中ではな。」
⸻
夜。
川沿い。
修行の終わり。
リオが息を切らしている。
「はぁ……」
ヴァルが言う。
「今日はここまで。」
リオ
「はい。」
少し沈黙。
ヴァルが言う。
「リオ。」
リオ
「はい?」
ヴァル
「修行は終わりだ。」
リオ
「……え?」
風が止まる。
リオ
「え?」
ヴァル
「終わりだ。」
リオ
「ちょっと待ってください!」
ヴァル
「なんだ。」
リオ
「まだ全然です!」
「まだ弱い!」
「まだ!」
ヴァル
「そうだ。」
リオ
「なら!」
ヴァル
「だが終わりだ。」
リオは言葉を失う。
「……どうして。」
ヴァルは川を見る。
水が流れる。
「私の役目は」
「ここまでだ。」
リオ
「役目?」
ヴァル
「お前に」
「剣の入口を見せること。」
少し間。
「それは終わった。」
リオ
「でも……」
ヴァル
「この先は」
振り返る。
SSギルドの五人。
レオン
ガルヴァン
リュメリア
ドレクス
カイゼル
ヴァル
「お前の世界だ。」
リオ
「……。」
レオンが言う。
「ダンジョンへ行こう。」
リオ
「え?」
ガルヴァン
「面白い場所だ。」
リュメリア
「経験になる。」
ドレクス
「修行の続きだ。」
カイゼル
「来るか。」
リオはヴァルを見る。
ヴァルは笑う。
「行け。」
リオ
「……。」
「……はい。」
ヴァルは酒を飲む。
誰にも聞こえない声で言う。
「さて」
「ここからだ。」




