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外れスキルの【停止時能力アップ】実は世界最強でした  作者: 滝本りお


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初接触

朝。


町外れの川沿い。


水の音。


風が草を揺らす。


リオの剣が振られる。


ヒュン

ヒュン


動きはもうぎこちなくない。


数週間前とは別人だ。


踏み込み。


間合い。


呼吸。


剣の軌道。


すべてが速くなっている。


リオ

「はぁ……!」


ヴァル

「止めるな。」


リオはさらに踏み込む。


三連撃。


ヒュン

ヒュン

ヒュン


ヴァルは動かない。


木刀を少し動かすだけ。


カン


弾かれる。


リオ

「くっ……!」


ヴァル

「遅い。」


リオ

「もう一回!」


踏み込み。


だが


ヴァルの木刀が


コツン


リオの額を叩く。


リオ

「痛っ!」


ヴァル

「頭が前に出ている。」


リオ

「うう……」


ヴァル

「剣は腕で振るな。」


「腰で振れ。」


リオ

「はい!」


再び構える。


その時。


森の奥。


静かな影。


五人。


アストラル・クラウン。


レオンが小さく言う。


「これが」


「リオ。」


ガルヴァン

「Eランク?」


リュメリア

「動きが違う。」


ドレクス

「確かに。」


カイゼルは黙って見ている。


リオが踏み込む。


今度は速い。


剣が唸る。


ヒュン


ヴァルの木刀が動く。


カン


弾かれる。


しかし


リオは止まらない。


二撃目。


三撃目。


ヴァルの目がわずかに動く。


カン

カン


ヴァル

「ほう。」


小さく言う。


「少し早くなった。」


森の中。


ガルヴァン

「数日でこれか?」


レオン

「そうだ。」


リュメリア

「成長速度が異常。」


ドレクス

「面白い。」


その時。


ヴァルが言う。


「そろそろだな。」


リオ

「え?」


ヴァル

「出てきていいぞ。」


リオ

「?」


森が静かになる。


五人が歩いてくる。


リオの目が見開く。


「……え?」


ヴァルが笑う。


「客だ。」


レオンが前に出る。


「初めまして。」


リオ

「え?」


レオン

「レオン・ヴァルディア。」


少し間。


「SSギルド。」


リオの思考が止まる。


「え?」


ガルヴァンが笑う。


「本物だ。」


ドレクス

「そんな顔するな。」


リュメリア

「かわいい。」


リオ

「え!?え!?」


ヴァルが言う。


「紹介しておこう。」


「アストラル・クラウン。」


リオ

「ええええ!?」


ノアが光る。


レオンが剣を見る。


「それが」


「君の剣か。」


リオ

「は、はい……」


ガルヴァン

「まだ粗い。」


ドレクス

「だが」


「悪くない。」


リュメリア

「魔力は……」


目を細める。


「面白い。」


レオン

「少し」


「見せてもらえるか。」


リオ

「え?」


ヴァルが言う。


「やれ。」


リオ

「ええ!?」


ヴァル

「SSだぞ。」


リオ

「無理です!」


ヴァル

「構えろ。」


リオは震えながら剣を握る。


レオンが剣を抜く。


静か。


空気が変わる。


リオの背筋に寒気が走る。


「……強い。」


レオン

「来い。」


リオ

「はい!!」


リオが踏み込む。


ヒュン


レオンの剣が動く。


カン


一瞬。


止まる。


レオンの目がわずかに動く。


「……。」


二撃目。


ヒュン


カン


三撃目。


ヒュン


レオンの剣が止まる。


森の中。


ガルヴァン

「おい。」


ドレクス

「止めたぞ。」


リュメリア

「今の……」


ヴァルは笑っている。


レオンが言う。


「なるほど。」


剣を下げる。


「面白い。」


リオは息を切らしている。


レオン

「確かに」


「素質はある。」


ヴァル

「言っただろう。」


カイゼルが初めて口を開く。


「少年。」


リオ

「は、はい!」


カイゼル

「ダンジョンは好きか。」


リオ

「え?」


カイゼル

「少し」


「面白い場所を見せてやろう。」


リオはまだ理解していない。


だが


ヴァルは静かに笑う。


すべて


計画通り。

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