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二学期始まる

 さて、二学期が始まり、私たちに日常が帰って来る。

 始業式を終えた生徒会役員は生徒会室に集まって、二学期の活動について確認を行う。



「さて、二学期の活動予定を確認してみようか。」

「そうですわね。こうして集まるのも久しぶりですからね。」

「二学期は風紀強化週間と文化祭が生徒会のイベントだよね。」

「去年は七不思議に取り組んだが、今年はあんまり忙しくなさそうだな。」

「俺はハーレムに専念するぜ。」


「そう言えば、キャロライン嬢はハーレムに参加しないのか?」

「お父様から嫁ぎ先は国内と明言されておりますのよ。残念ながらローランド殿下は対象外ですの。」

「残念だなあ。まあ、キャロが参加すると他のご令嬢が霞んでしまうからなあ。」

「まあ、ありがたいですけど当然ですわね。ここは他のお嬢様方にお譲りしますわ。」


「しかし、ゴールドバーグ卿が婚約者を探したりしないのかい?」

「お父様も裏でいろいろ動いてはいるみたいですが、何分高貴な家柄なのでミッチェル殿下並の殿方を探すのは大変みたいですの。」

「欲張りだなあ。お前に釣り合えばいいならその辺の石ころでも十分だろう。」

「石ころが偉そうに喋っておりますわ。」


「そういうニコラス君はどうするんだい?」

「そうだな。婚約解消されちまったが、俺の相棒はジュリア-ナがいるからなあ。」

「さすがニコラス君。婚約は無くなっても彼女に対する気持ちは永遠なんだね。」

「俺は一途な男だからな。浮気はしねえぜ。」

「まあまあ、婚約の話は置いといて、生徒会活動の中身についてはどうかな?」

「風紀強化週間については、例年通りでいいと思いますよ。」

「ほとんどの事は、各クラスの委員がやってしまうからな。」

「任せておけばいいと?」

「一年生を重点的にフォローすれば、極端に風紀が乱れるということは無いと思います。」


「後は、去年乱れてしまった生徒への確認だね。」

「鳥かごを持ってくるくらいなら、目を瞑ってやってもいいんじゃないか?」

「いかがわしい書籍は看過できませんわ。」

「じゃあ、持ち物チェックは継続で。」


「文化祭はどうする?」

「テンコーはお化け屋敷をしたいの?」

「僕は脱出イリュージョンがしたいな。」

「おいおい、お化け屋敷以上に危険じゃないか?」

「爆発も火も水も全部イリュージョン化してしまえば、臨場感はそのままに安全性を確保できるよ。」

「まさかお前、前世でそれやってたんじゃないだろうな。」

「全部じゃないよ。緊張感や衣服の乱れまではイリュージョンでは表現しきれないからね。」

「芸が細かいな。」

「そこが一流たる所以だよ。」


「じゃあ、詳細な案はテンコーに任せるとして、他の出し物については例年どおりでいいかい?」

「花火と噴水はかなり好評だったもんね。」

「フラワーさんたちはどうするんだい?」

「着ぐるみをやってもらおうかな。」

「それも含めてテンコープロジュースでいいじゃないか。」

「そうだね。じゃあテンコー、よろしく。」

「任せといてよ。」

「さて、行事はそれとして、他に生徒会として取り組むべき懸案はあるかな。」

「生徒からの苦情や要望の中に取り組むべきものは無いのですか?」


 要望書を確認してみると、いつものとおり学食の不味さと決して綺麗とは言えない校内施設のリニューアルの要望がたくさんあったが、その中に・・・


「これ、ちょっと気にならない?」

「何か面白そうなものでもあったか?」

 ミッチェルは投書の一つをみんなに見せる。


「悩める生徒へのカウンセリングか。」

「僕たちも大した人生経験がある訳じゃないけどね。」

「でも、ぼくたちの年代ならではのアドバイスってあるんじゃないかな。」

「特に貴族たる者、相手に弱味を見せるような相談事をご友人にし辛いですわ。」

「ならば募集してみるかい?」

「いいですわね。」

「まあ、俺も長距離走ってた経験があるしな。」


 ニコラス君、相当体を鍛えてるって聞いてるけど・・・

「じゃあ決まりね。募集のチラシを作って校内各所に掲示しよう。」


 さて、どんな悩み事が持ち込まれることやら・・・


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