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優等列車を設定せよ! 中

 日本における優等列車と言えば、多分多くの人が思い至るのは特急、急行、快速あたりだろう。しかし、鉄道趣味人からすればこんなの序の口。なにせ、鉄道会社によっては準特急とか区間快速とか準急なんて設定している会社もあるし、同じ鉄道会社で普通と各駅停車を使ってる会社もある。


 どうして、そんなことになっているのか?これを調べて考察するだけで、普通に何冊も本が書ける。何故ならそこには、ちゃんと理由や背景があるからだ。


 まあ、それはそれとして、我がヤマシタ鉄道も優等列車として急行を設定することにしたが、これにもちゃんとわけがある。


 今回設定する優等列車は、全ての駅に停車する各駅停車に比べて停車駅数が少なく、その分速度も速い。だから種別名を急行か快速にするか最初は迷った。ただ今後、都市部の鉄道で快速を設定する可能性があるのと、急行の上段である特急(特別急行)設定の可能性も見越して、急行とすることにした。


 停車駅は補給や乗務員交代などの運転停車を除いて、主要駅のみとする。これで普通列車よりも1時間は所要時間を詰められる。


 もちろん速いだけではなく、高級商人や貴族の利用を見越して、客車は一等座席車に寝台車、食堂車にレクレーションカーを連結する。


 レクレーションカーは、一種の展望車で、最後尾に連結される。最後部の展望デッキに、ソファーを並べた喫煙室(サロン)そして車両前半分には飲み物を飲みながら、新聞や本を読める読書室とした。


 本当はシャワー室も設けたかったけど、水回りの処理と保守、水タンクの設置などの問題から、今回は見送った。


 これが1日バトと王都を往復する急行列車だ。ちなみに、我がヤマシタ鉄道は現代の日本の鉄道方式で、運賃は等級に関わらず統一されているので、運賃は普通列車と同じだ。その代わり料金として等級別料金が上乗せされて、さらにこの急行では急行料金が付加される。


 普通列車の三等と、急行列車の一等では総額で比べると10倍近い値段差を付けた。


 まだまだ階層社会のこの世界で、庶民でもちょっと背伸びすれば乗れますなんていう値段設定をするわけには、いかない。これ自体は、社会の発展を待つしか無い。


 そして、次にダイヤの修正。これまでにないタイプの列車を設定するのだから、ダイヤは抜本的に改める。つまりは白紙改正だ。しかも、乗り入れ先の国鉄の方との調整がいる。


 むしろ、車両の用意よりもこのダイヤの修正と、乗員の訓練の方が難儀だった。


 何せ、今までに無い取り組みだ。もちろん、地球から資料は取り寄せられるが、知識だけでは実技が覚束ないのは当然のこと。


 おかげで、うちと国鉄のスジ屋と機関手が、もっとも苦労を強いられることとなった。


 それでも、半年で急行列車3本分のダイヤを捻出できたのは、本当偉業だと思う。


 こうして、列車の準備、ダイヤの設定、乗員の慣熟も済ませて、急行列車の運転が始まった。もちろん、初列車から満員の盛況だ。


 とはいえ、必要は発明の母。発明は必要の母。一つ便利になると、次の便利を求めるのが人間の性。


 運転開始1ヶ月もすると、新たな要望が本社に届くようになった。


 それは、より安価に乗れる急行列車と、高速貨物列車の要望だった。

 



 

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