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#55
#1
「タカハシ君、この資料良くできてるよ」
「その資料、タカシがほとんど作りましたよ」
「おお、サイトウ君、とても助かったよ」
「それは良かった」
「何かあれば言ってくれ」
「はい」
「部長の奥さんの体調が回復したみたいだぞ」
「本当に良かったよ。一時はどうなるかと思ったけど」
「今はだいぶ余裕があるみたいだな」
「そうだね」
「タカシ、今日も早く帰れよ」
「そんな気を使わなくてもいいのに」
「馬鹿。サチコさんのことを俺は気にしてるんだよ」
「はは。そっか」
#2
「んじゃタカシ君。私帰るね」
「はい。今日もありがとうございました」
「気にしないの。何かあれば言いなさい」
タカシはお母さんを見送った後、玄関から戻ってきた。
「お義母さんがいて、本当に助かったよ」
「本当だね」
タカシは私の顔を見つめてから、視線を下に向けた。
「 本当に可愛いね」
マシュマロみたいなほっぺをタカシは優しく触る。
「そうだね」




