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#53
#1
おや、彼は...。
「いらっしゃいませ、レイヤさん」
「やあ、エーコ。いい事でもあったのかな?」
「はい。いつものお茶用意しますね」
今日はいつも以上に素直だな。
「レイヤ君、来たのか」
「ああ。ナナシの爺様、エーコに会ったのは誰なのかな?」
「ほほほ。昔に出会った少年が青年になって会いに来たのだよ」
「そうだったのか」
では、彼がその青年だろう。
「去る人がいれば、来る人もいるものだな」
「そうだな」
「お茶を持ってきましたよ」
「ありがとう」
ん〜。
「今日は喜びの味がするな」
「ははは。それは良かったです」
#2
「ほれ」
「ありがとう」
ショウが持って来たお茶をもらった。
綺麗な色をしている
「うん。とっても美味しいよ。シュウがお茶持って来てくれるなんて珍しいよね」
「そうだな」
「...あ!あそこに行ったの?」
「この前教えてくれたところか?行ってないぞ」
「あれ?そうなんだ。んじゃどこで買ったの?」
「...」
シュウは俺の話が聞こえないのか気にせずお茶を飲んでる。
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美味しいお茶だな。
しかし、シュウのやつ、彼女のところに行ってきたみたいだな。
幼い日の記録はほとんど忘れてしまうが、女子の顔は覚えているとは...。
でも、あやつのお茶は相も変わらず優しい味だな。




