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#52
#1
「シュウゴ、今日は手伝ってくれてありがとな」
「いえいえ、久しぶりに手伝えて良かったです」
「店に着いたら、何か持ってけ」
「ありがとうございます」
「荷作りは終わったのか?」
「はい。九割方終わりました」
「引っ越しの日、車は貸すか?」
「大丈夫です。タケさんの車を借りるって兄さん言ってたので」
「そうか。次はいつこの町に来るんだ?」
「向こうで落ち着いたら戻ってきます。その時は顔を出しますね」
「おう」
#2
「ただいま」
「おかえり」
「お、いい臭いがするな」
「今日は白菜と豚肉のお鍋だよ。沢山貰っちゃった」
「美味しそうな白菜だ。すぐに全部食べられそうだな」
「早く着替えておいで」
「ん〜鍋は美味しいけど、猫舌には酷だ~」
マモリは悩んだり、幸せそうな顔をしたり忙しそうだ。
「ちゃんと冷ましてから食べてよ。火傷しないでね」
シュウゴはマモリにいつも優しいな。
しばらくしたら、三人で食事する事も少なくなるな。
ん?
背中からほんのり暖かさを感じる。
振り返っても、特に何もない。
ただ優しく感触は覚えてる。
「兄さん?」
「ああ、ごめん。どうした?」
「お鍋の後、雑炊とうどん、どっちがいい?」
「あたしはお米!」
「兄さんに聞いてるから...」
「ぶーぶー」
「ははは。雑炊で頼む、シュウゴ」
「うん。待っててね」
まあ、二人が元気ならそれでいいか。




