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#42
#1
「カナ、もう向こうで仕事はしないのか?」
「うん?どうした急に?」
「いや、俺の足もだいぶ良くなったし、気を使ってたら悪いと思ってな」
「気にしなくていいのに。お父さん、急に素直になったね」
「そうか?」
「そうだよ。昔から意地っ張りだったよ。今の方が好きだよ」
何だか、カナは嬉しそうにしているが、そんなに変わったんだろうか?
「向こうでの仕事も飽きてたし、こっちにいる方が気軽でいいよ。友達もできたし、幸せだからね」
「そうか」
カナがいいならいいか。
#2
「最近、カナさんがお父さんと仲良くなったんだって」
「へー」
「何だか、足の怪我とか手伝ったりして、話す機会が増えたからかもって言ってた」
「会話は大切だからね」
「ね」
ご飯を食べつつ、サチコの顔を見ると元気そうでよかった。
食欲も問題ないみたいだ。
「サチコも元気そうで嬉しいよ」
「急に何?」
サチコはニコニコしてる。
「なんとなくね」
「あらそ。先生も問題ないって。カナちゃんも心配してくれるし、みんな優しいよね」
「サチコが優しいからみんな優しいんだよ」
「そう言ってくれると照れちゃうね」
「いや本当だよ?」
「真面目な顔で言いすぎ。でも、ありがとう」




