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白貝  作者: 黄金天狗
23/55

#23

#1

「お、シュウゴ」

「シンゴさん、こんにちは。」

「帰りか?」

「はい。」

「んじゃ乗ってけ。」

「ありがとうございます。」

シンゴさんの車の助手席に座った。

ほのかに野菜の香りがする。

「学校はどうだった?」

「順調ですよ。」

「そうかい。」

「シンゴさんは配達の帰りですか?」

「そうだぞ。足もいい感じになってきたしな。」

「よかったですね。」

「そういえばこの前の飯の時に思ったけど、シュウゴは料理たくさん知ってるんだな。」

「いえいえ。趣味程度ですよ。」

「カナから聞いたけど、エーコちゃんに習ってるんだって?」

「はい。おかげで作れる料理も増えました。」

「勉強もちゃんとしてるってケイコちゃんからも聞いてるし、シュウゴは偉いな。」

「ありがとうございます。」

「まぁあんまり出来すぎると弱音も吐きづらいだろうが、またうちに来いよ。」

「はい。」

道路の向こうから西日が見える。

綺麗だな。


#2

「シュウゴ、寝るの早いな。」

「うん。早く寝れる時は寝ようと思って。」

「いい心がけだな。」

「兄さんは今日も勉強してるの?」

「ああ。この前のゲンさんの家の時計のこともあるし、古い機械のことも知っておきたてな。」

「そっか。あんまり夜更かししちゃ駄目だよ。」

「わかってるよ。おやすみ」

「おやすみ」

---

「お父さん、まだ寝ないの?」

「ああ、少し考え事をな。ちょっと野菜の仕入先増やそうと思ってな。」

「急に?」

「うん。カナも戻ってきて店番と配達が両方できるようになったろ?だからもっと卸先増やせそうだなと思ってな。」

「確かにそうだね。でも、お父さんがそんな話してくるの初めてだね。」

「ん〜そうだな…。若人に習って相談できる人には相談しようってことだよ。」

「へ〜。人は変わるんだね〜。」

「うるせい。いいから相談に乗ってくれ。」

「ふふふ。いいよ。その前にお茶持ってくるから一息入れてから話そ。」


#3

「リュウちゃん。今日の弁当は豪勢だな。」

「ははは。そうですね。」

お弁当はいつもの二倍ある。

「リュウが早起きして、たくさん料理したみたいで。どうやらシンゴさんから野菜とか色々もらってたみたいで。」

「ははは。なるほどな。」

「どうりで昨日早く寝たと思ったんですよね。」

「よしっ!んじゃ午後はいつもの倍働くか。」

「がんばりましょうか!」

…二人ともいつもの倍お腹が膨れた。

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