19.5 登場人物
やってみたかった人物紹介。
一応事実です。
登場人物紹介
アルト
種族:獣族(狼)
容姿:白銀の髪に金色の瞳
所属:第一隊隊長預かり
武器:ナイフ又は短剣、獣姿では爪と牙
一人称が『僕』の16歳の女の子
天然発言で周囲に混乱を巻き起こす
一歩間違えば匂いを頼りにディルに付きまとう拗らせ系の変人
ディル
種族:人間
容姿:黒目黒髪
所属:第一隊(隊長)
武器:長剣
期待と苦労を各方面からかけられる真面目な22歳の青年
この人の半分はやさしさでできている
大変な拾いものをしたが、本人は苦だとは思っていない
ルイツ
種族:獣族(狐)
容姿:薄茶の髪と瞳
所属:なし(副長)
武器:刀
腹黒といい人は両立できるという事を証明した37歳
獲物(隊員含む)には音もなく忍び寄る
そのお陰でルルイツに改名しようかと思うくらい、動揺しながら名を呼ばれることが多い
感覚は鋭くなるが、戦闘には向かないのであまり獣姿へは変化しない
カイル
種族:獣族(犬)
容姿:灰色の髪と瞳
所属:医療班
童顔で砦の隊員の中では比較的低身長な23歳の軍医
この人を嘗めてかかると痛い目に遭いそう
色んな意味で凄い姉がいる
リッツ
種族:人間
容姿:茶色の髪に焦げ茶色の瞳
所属:第一隊
武器:長剣
ルイツの謀略の生贄になってしまった18歳の新人騎士
アルトに小物と思われているかもしれない
ガルド
種族:人間
容姿:禿
所属:第二隊
武器:大剣
晴れの日は視覚的に眩しいオヤジ騎士
今後頭の毛並みに存在が薄くなる
【閑話 お菓子をあげる】
アルトはその日の訓練を終え、ディルの引き継ぎが終わるのを待っていた。
いつも通り扉の正面に座っていると、部屋の中の気配が動き始め、引き継ぎの終わりを察した。
「待たせたな、アルト」
「お疲れさまです。ディル様」
アルトが出迎えると、部屋から出てきたディルが頭を撫でてくれる。
「アルトー、俺も労ってくれ」
そう横から声をかけてきたのは、第二隊のゼクスだった。
アルトが日々ディルについてくるため、自然と他の隊長も話しかけてくれるようになっていた。
しかし、砦を離れている団長と、休みの第三隊長にはまだ会ったことがない。
「ゼクス隊長も、お疲れさまです」
アルトは、ゼクスに微笑んで労いの言葉を掛けた。
「あー癒される……」
しみじみと呟く様子に、アルトはまた笑いを漏らす。
後から出てきた第四隊長が夜勤へ向かうのを応援し、アルトは部屋を覗いた。ルイツがまだ残っていたのだ。引き継ぎが終わっても、副長室に戻ればまだ仕事が残っているだろうに、ルイツは文句の一つも言わずに働いている。
挨拶しておこうと思い見ていると、アルトの存在に気づいた彼は席を立ち、近づいてきた。
そして、おもむろに言った。
「――口、開けて下さい」
「へ?」
突然の内容に間抜けな声を出して見上げると、アルトの開いた口に、ルイツがぽい、と何かを放り込んだ。
「ふぇっ」
思わず口を押さえ、口腔内の侵入者を確認する。
丸みのあるそれを舌でころりと転がすと、アルトの口の中にふわりと甘みが広がった。
(――――お、美味しい……っ!)
嬉しそうに頬を緩ませるアルトに、ルイツが満足そうに笑った。
「美味しいですか?」
言葉にならず、アルトは激しく頷く。
「よかった。頂き物なのですが、私はそれほど食べませんので」
砂糖菓子だということは、何となく分かる。しかし、砂糖だけで作られている訳ではなさそうだ。アルトは今まで旅や村での生活ばかりで、こういった高級な嗜好品に縁がない。
「これ、なんですか?」
以前舐めた蜂蜜よりも遥かに美味しいものの正体が気になって、軽い気持ちで尋ねてみた。
「練乳を使って作った飴ですね」
「――――!」
返された答えに、アルトは声にならない叫び声をあげた。
貴重な砂糖を使って作る練乳に、さらに手を加えたもの。
アルトから一瞬、味覚が消えた。
「これっ!そっ、高……っ!」
「落ち着けアルト、何を言っているか分からない」
ディルが肩を叩いて宥めてくる。一呼吸置いて、アルトは叫んだ。
「こんな高いものを!」
それもあんなに軽々しく。
落としたらどうするつもりだったんだ。
「手渡しだと受け取らないかと思って。アルト君が食べないと、腐って捨ててしまうかもしれません」
ルイツがアルトの心の声を汲んだ返答を返す。その言い分は確かに間違っていないが、アルトに与えるという考えには同意できない。
「もったいない……!」
「私には丁度いいですね」
「他の方……」
「むさ苦しい中年オヤジにあげて何が楽しいんですか?」
「――――」
即座に否定できなかったことに、アルトは先輩の隊員達に心の中で謝った。
黙り込んだアルトに、ルイツが微笑みかける。
「頑張ったご褒美ということで」
「頑張るのは当たり前です!」
即答したが、ルイツから思わぬ反撃をくらうことになる。
「じゃあ私は副長としてどれだけ仕事をしても、褒められないことになりますね」
「――っ、そう言うのはずるいですよー……」
「副長に言葉で勝とうなんて、百年早いぞ。諦めて礼を言っておけ」
ディルの正論に、アルトは諦めて頷いた。そもそもすでに食べてしまっている。
「そうですね……騒いですみません」
「いえいえ、思った通りの反応で面白かったですよ」
どこまでもルイツらしい返答に、楽しんで頂けたならよかったです、と脱力した。
口では色々と言うが、アルトのためにこれを用意してくれたルイツは、不器用で、優しい人だ。
気を取り直して、アルトは口を開く。
「僕のために、美味しいお菓子をありがとうございます。ルイツ副長。とても、嬉しいです」
微笑んだアルトに、ルイツは再び満足したように笑った。
完全なるおまけにまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
後半はざくっと書いてしまいましたので、今後の展開と齟齬が出る部分があるかもしれません。おまけとして流してやってください<(_ _)>




