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悪役令嬢改心する

「心配かけてごめんなさい、お父様、お母様。」


心から心配してくれている両親に申し訳なくなり頭をさげると二人は目をまん丸にして驚いていた。

(えっ!?私変なこといったかしら?)


「ミーシャ大丈夫かい!?お前が人に頭をさげるなんて!」

「きっと落ちた時に打ち所が悪かったんだわ。先生は奇跡的に全身打撲と軽く頭をきって脳震盪を起こしただけだって言ってたのに!」


この両親の慌てようを見て、私は記憶が戻る前のミーシャ=ヴェロナについて思い出した。

(そうだった。ミーシャは傍若無人のワガママお嬢だった。)

前世のどこかで聞いた、パンがないならお菓子を食べればいいじゃないとのたまったお方のような奴であった。

貴族以外は全員ゴミ。

使用人も虫けらのように扱い、意地悪し見下していた。

お金と権力を持つ自分を中心に世界は回っていると思っていた。

(お金や権力を持っているのは私ではなくお父様なのに・・・。使用人達もこんな性格ひん曲がった私に本当に尽くしていてくれていたのに・・・何を勘違いしていたのかしら。本当におバカさんだった。急に変わって驚かれるだろうけど記憶が戻った今、もう前のようには振る舞えないわ。それにしても意地悪な少女ミーシャ=ヴェロナってどこかで聞いたことがあるよな・・・気のせいかしら?)


「大丈夫です、お父様、お母様。頭が少し痛いし身体を動かすと痛むけどなんともないです!走り回れそうなほど元気ですわ!!」

にっこりと笑って元気よく言うと二人は訝しむ様子はあったもののホッと息を吐いてくれた。


「ミーシャ、病み上がりで申し訳ないがすぐにでもお前に会いたいと言ってる人たちがいるんだ。」

「ミーシャの目が醒めるまでお待ちしてたのよ。」

(えっ?誰だろう?)

「着替えた方がいいのでしょうか?」

二人ともそのままでいいと、すぐにここ私の寝室に通すと言った。


すると五分も経たずに客人が部屋に入ってきた。

お父様とお母様と同じ年くらいのくたびれた服を着た男性と女性。そして同じ顔をした金髪の男の子が二人。

(あっ、あの時の男の子達。パーティーで見た・・・)



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