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悪役令嬢乙女ゲームの世界について考察する

二人が帰ったあとから私は書斎にこもってこの国について調べていた。


リューグランド王国

その国の首都に乙女ゲームの舞台であるプリミエール学園がある。

プリミエール学園は魔法を持つものしか入学できない。


魔法は火、水、土、風、光、闇の6属性からなり、大抵は1属性。2属性持つ魔法使いは超エリートとされ、卒業後王宮魔導師として迎えられる。


魔法を得るためには2つの方法がある。

1つは遺伝。魔法使いの家系ではごく稀に同じ属性の魔法使いが生まれる。いつ、なぜ魔法が継がれるのかはわかっていない。魔法が継がれたとわかる時期も人によってバラバラであり、産まれた時に分かる子もいれば、20歳をすぎて分かる子もいる。この国に魔法が生まれて1000年以上経つがまだまだ謎が多いらしい。

ちなみに、王族は次代の王が魔法を授かるとされている。現国王の息子第三王子であるジョージ王子にも魔法が受け継がれているらしい。


2つめは魔法石を手に入れる。魔法石は遺伝で魔法を受け継いだものが寿命を全うできなかった場合、例えば事故にあったり殺されたりしてしまうと出てくる石である。この魔法石を飲み込みことで、もとの持ち主と同じ魔法を継ぐことができる。この魔法石は遺伝することなく一代限り。王族やその他の貴族たちと接点を作るために、多くの貴族たちが喉から手が出るほど欲しがる石なのである。魔法石は基本的にプリミエール学園に入学が許される15歳で贈られる。


前者の方がより強い魔法が使える。

そして前者に劣るが、後者は強い魔導師の魔法石を手に入れるほど強い魔法を得られるとされている。

そのことがわかると魔法石が欲しいばかりに魔導師を殺害する事件が増えたため、前者は魔法が発動した時点で保護と制御を目的としプリミエール学園に入学することが許される。


本と乙女ゲームの知識を総動員し、プリミエール学園について頭の中でまとめていく。

ミーシャ=ヴェロナは家系的に魔導師はいない。つまり後者の方法で魔法を手に入れたのだ。

それもそこそこ強力な魔法を使えていた記憶がある・・・。お父様は一体どうやって魔法石を手に入れてきたのかしら?

まぁ、そんなことは考えても仕方がない。

どうやって死亡フラグを回避するか考えなくては・・・


というか、そもそもプリミエール学園に入学しなければ誰とも知り合うことはないのでは?

もちろんジョージ王子ともお知り合いになどなれない。

そしてプリミエール学園に入学するには必ず魔法石がいる。

魔法を手に入れなければ入学などできない!

その考えに至ると私は心がスッキリと晴れた。


な〜んだ、フラグを折ることなんて簡単じゃない。

大きく伸びをして、この決意を伝えるべくお父様の元へ向かった。

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