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プロローグ
この世界は美しい。
魔法が存在し、思い描いたものがなんでも現実となる。
妖精が歌えば、空が大地が海が呼応し光り輝く。
この世界は私を中心に回っている。
私が見ている世界はすべて美しくなくてはならない。
他の人が見てるものなど興味はない。
他人が不幸であろうと惨めであろうと私に関係のないこと。
私の人生、私が主役。
私の思い通りにならないものは消してしまえばいい。
私は公爵令嬢。ミーシャ=ヴェロナ。それが許される身分である。
物心ついたときからすでに私を中心に世界が回っていると思っていた。
