第2話 試験開始
教室の前方に立つ女性が話し始める。
「これから試験の説明を始める。質問があれば随時挙手をしてするように。知っての通りリュートレイ霊術学園の試験は学科試験と実技試験に分かれる。試験は2日に分けて行われ今日は学科試験を、明日は実技試験を行う。今日の午前に基礎学科の、午後に霊術学科の試験を行う。明日には午前に潜在霊術測定及び、実技霊術試験の一部を、午後に残りの実技霊術試験を行う。各々これまで培ってきた力を存分に発揮するように。」
最前列に座る少年が手を挙げる。
「あの質問いいでしょうか。」
「許可する。」
「実技試験の順番はどういう風に決まっているのでしょうか。」
「実技試験はこの教室にいる者がひとまとまりで実技試験の順番は今日の全ての試験の後に各々くじを引いてもらいこの決定される。その後代表者が1人私とともに教室ごとの順番を決めるくじを引きに職員室に来てもらう。この代表者はクラスで一番早い順番のものが行うと決まっている。この結果を全員で共有して今日の試験は終了ということになる。試験が終わってすぐ帰れないのは申し訳ないがこのような予定だ。よろしく頼む。」
「わかりました。」
「あぁ、最後に今日明日の二日間君たちの先導、監督を行うのは私、リリィン・ベルヘリトだ。よろしく。」
「「よろしくお願いします。」」
幾人かの生徒の声が重なった。
「よし、ではこれから試験用紙を配る。各々準備をするように。」
この一言で教室の雰囲気が一気に緊張した、引き締まったものとなった。少女はふと隣の少年を見る。すると同時に少年もこちらに目を向けたために目が合ってしまう。二人とも驚いたような顔をし、気恥ずかしさで顔をそらす。試験前であるのに妙な雰囲気が二人の間には流れた。そこに試験用紙が配られてきて少女の気持ちは試験へと向く。少年も同じように集中した目に変わった。
「用紙は行き渡ったな?残り時間は私が口頭で伝える。開始と終了の合図はこの学校の鐘の音が教えてくれる。鐘の音がなったら試験開始だ。では健闘を祈る。」
しばらく静寂な時間が過ぎた後、リンゴーン、リンゴーンと鐘の音がなった。子供たちはいっせいに試験を開始する。少年も少女も目の前の問題に取り組み始めた。第98期王立リュートレイ霊術学院の入学試験の開始である。