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その恋は星空のように  作者: 佐和多 奏


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2/2

初恋は夕焼け色に染めてやった #2

「なあ、文化祭の準備だるくねー?」

 日向が石の階段に手をつきながら空に向かって言葉を放つ。

「めんどくさいよねー」

 綾音がそう返す。綾音は日向には普通に話せるのに透と最近あんまり話さなくなったから、まあそれは好きな人が透だったからってさっきわかったんだけど……。

「俺は……割と、楽しいけど」

透は声が少し低い。声変わり、結構早かったから。

「てか、日向お前、未来とばっか話して、好きなことバレんぞ」

「透はわかってねえなあ、それくらい積極的に行ったほうがいいんだよ、なあ綾音」

 綾音は透から目を逸らし、焦って返事をする。ぼーっと透の方を見てたみたい……。

「あ、ああうん、多分、積極的に、行ったほうが、相手のことが好き、ってわかるし……」

 その後、綾音は一瞬透を見た。

 そして、その瞬間。

 透が、少し照れたように目を逸らして下を向いた。

 私にはその一秒にも満たない瞬間が、30分にも、1時間にも、感じられた。

 

夕焼けに染まった教室、綾音から透が好きだと、告げられた瞬間のことを思い出す。

『透、なんだ……。なんで、なんで透のことが、好きなの……?』

『……わかんない。わかんない、けど、透は私の隣の席で、教科書を見せてくれたり、好きな映画とか、音楽とか、毎日、話してるうちに、気づいたら……』

気づいていたの。私も。透は、私と話すときには見せない楽しそうな、あの、花火の時のような笑顔を、綾音に見せていた。毎日、そう、だった……。私は、とってもつらくて。ずっと、小学校の頃から、仲良くて。マンガとかドラマでしか見ながら、これが私の初恋って、小6の頃、気づいた。

 中学に上がって、隣町の小学校から来た綾音がとっても優しくて気があって、打ち解けて、悩みだって愚痴だってたくさん相談した。でも、綾音が透と話している時だけ、少しだけ、私は綾音のことが、嫌いだって、思ってしまっていた。


 全て、小学校の頃から告白できなかった私のせい。私の、せいなの……。

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