すくわれる。
初投稿作品です。
すくわれるのは、一体誰だ。
君に救われて、足を掬われる。
どうして……どうしてあの時君は…
僕に手を伸ばしたの?
あぁそうか、
こうやって僕のことを嗤うためにやったのか?
そうだ、きっとそう。
そうやって先に嫌いになれていれば、
こんなに傷つかなくてよかったのかな?
ねぇ、聞こえてる?
君のことが、大好きで、大嫌いだったよ。
ありがとう。
さようなら。
もう会わない。
会えないんだよ。
君は僕が。
この手で僕が、壊したんだ。
なのになんで、僕が壊れていくんだ。
これ以上僕を壊さないでくれ。
内側から壊れていくんだ。
君の事を思うだけで、崩れていくんだ。
僕の心が、こころが、ココロが。
これも君の望んだこと?
君はすべて知っていた?
僕がこうなるって。
最後に僕が壊れるって。
全部、全部君の思い通りで、
手のひらで、踊らされていた?
あぁそうか、そうだったんだね。
巣食われたのは。
君じゃなくって、僕のほうだったんだね。
お読みいただきありがとうございます。
次回作もぜひよろしくお願いします。