【第5部〜旧世界の魔神編〜】 第2章 天道神君
母アシェラの超強力催眠から目覚めた私は、父ヤハウェを生き返らせると、それからは家族仲良く暮らしている。あくまでも表面上だけだが。
父は私に与えたオモチャを取り上げ様とし、母は冷酷で残忍だ。母の見た目は、私と姉妹にしか見えないほど若くて美しい。
家族として暮らして分かったが、父は私を抱きたいらしい。私がお風呂に入ったり、着替えをしているタイミングでわざとらしく入って来るし、酷い時には、背後から胸を触られた事もある。寝ている時、重みを感じて目覚めると、裸にされた私の身体を父は愛撫していた。無理矢理に口付けをされ、舌を絡められた事もある。私は身の危険を感じて毎日、父の姿に怯えている。母は薄々それに勘付いており、私に対して激しい嫉妬と憎悪を向けて来る。
(はあぁ。目覚めても地獄だ)それなら一層の事、あのまま目覚めなければ良かったと、心底そう思った。
母に、水溶液に浸けられている神々を解放して欲しいと願った。私は「神々の誰かと結ばれて、幸せに暮らしたいから、お母さんは、お父さんと2人で仲良く暮らして欲しいの」と訴えると喜んで承知してくれた。
再び天界に神々と共に戻って来ると、私は天道神君として天界に君臨した。気が付けば、あれから1000年もの月日が経っていた。