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【第5部〜旧世界の魔神編〜】  第2章 初めての体験

 学校に行くと、女子(元男子)達は、彼氏(元彼女)ともうHした?とか、1人Hしたか?などと聞き合って、男子(元女子)達から白い目で見られていた。

「青山、おはよう」

「おはよう、木下」

木下春樹、こいつは野球部の悪友だ。ちなみに青山と呼んだのは、俺の事だ。

「な、な、な。もう、お前らやったのか?」

「何を?」

「しらばっくれるなよ?Hに決まってんじゃねえか。友梨奈に処女を捧げたんだろう?女の時の感じって、どんなだった?」

 男子の会話なんて、大体いつもこんなものだ。好きなアイドルの話しをしたり、ゲームの話しや、漫画の話しだったりする。

「する訳ないだろう?俺は男だ。なんで男の身体に抱かれなきゃならないんだ!」

「馬鹿だなぁ。いずれ元に戻るんだぞ?だったら、女の時の自分を楽しんでおかなきゃ後悔するぞ?今度、隣町の男子校と合コンやるんだよ。勿論、お互いがヤリモクだよ。お前も来るか?」

「いや、俺は止めておくよ。どうせやるなら、初めてはやっぱり友梨奈が良い」

「ははは、そう初めから素直になれよ」

背中をバンバン叩かれた。痛いなぁ、と思っていると、隣のクラスの友梨奈が来た。男子になった友梨奈は、俺(男だった時の)よりもイケメンで、少し嫉妬を感じた。

「ねぇ今日、うちに来ない?一緒に勉強しよう。ちょっと話ししたい事もあってさ」

「分かった。じゃあ、いつもの正門の前で」

「はーい、了解で~す!」

男の姿になった友梨奈が、女言葉を話すのに違和感しか感じられない。そんな偏見、今の時代では許されないんだろうな?とか思いながらぼーっと考え事をした。

「良いなぁ、友梨奈ちゃん?明るくて羨ましいよ。女子の時は可愛くて、男子の時はイケメンだ。他の男子と言っても中身は女子だから、モテモテだぞ?女子が女子だぞ?健全な高校生活を損ねている。勿体ない事だ」

 木下が言いたい事は分かる。しかし、ややこしいな。一体いつになったら、元に戻れるのだろう。入れ替わった性別に慣れてしまい元に戻った時、皆んなは果たして今までの様にいられるのだろうか?俺はその為にも、女子としての行動は慎みたいと思っている。

 放課後になり、正門前で待っていると、取り巻きの男子(実際は女子)に囲まれて、こっちに来た。皆んなは、俺と友梨奈が付き合っている事は知っている。

「またね~」

「また明日」

取り巻きの1人が俺に耳打ちした。

「友梨奈を泣かせたら絶対に許さないから」

何事も無かったかの様に俺から離れると、笑顔で去って行った。友梨奈の家に行く前に、近くの喫茶店でスイーツデートした。すると、木下達が入って来て暫くすると、隣町の男子校生が入って来た。5対5の合コンの様だ。

「ねぇ、何あれ?もしかして合コン?」

「そうだよ。俺も誘われていたけど、断ったんだ」

「大丈夫かな?あんまり良い噂を聞かない男子達ばかりだよ?」

「うーん、まぁ、大丈夫じゃないか?木下達だって、中身は実は男だぜ?」

「それなら良いけど…」

俺達は、木下に手を振って別れると喫茶店を後にした。友梨奈の部屋に来るのは久しぶりだ。女子の良い匂いがする。勉強すると言っていた割には、さっきから友梨奈のボディタッチが多い。

「ねぇ、キスしよう?」

そう言うと、半ば強引に友梨奈に口付けをされた。押し倒されながら、胸を触られ、服を捲られて直接胸を揉まれた。胸を吸われると、下腹部が熱く感じてむず痒くなった。そのまま友梨奈に、下腹部を弄られると、グショグショに濡れて来た。

「あっ、ダメだ、友梨奈…。勉強するんじゃなかったのか?うっ、恥ずかしいから、止めろ」

「瑞稀、お願いだからヤらせて。断ったら、もう付き合えないから別れるよ。私の事が好きならヤらせてよ。ちゃんと避妊するから」

あのいつも穏やかな友梨奈が、鬼の形相の様に見えた。怖い。でも、友梨奈と別れたくない。そう思い、目を閉じると、友梨奈の好きな様にさせた。友梨奈は当然初めてで、ぎこちなく腰を動かしていたが、男として初めての射精を迎えて満足していた。

「ごめんね、痛かったでしょう?」

「友梨奈も痛かったんだな…」

「ふふふ、誰でも最初は痛いのよ。そのうち気持ち良くなるから。少しずつ慣らして行こう」

「うん…。友梨奈は…気持ち良かった?」

「気持ち良かったよ。男の子ってこんな感じだったんだ?1つになれたのって、こんなに嬉しいんだね」

友梨奈はご機嫌で、俺の頭を撫でながらキスされた。この日は、友梨奈の両親は帰りが深夜になるらしく、俺とHする為に計画的に友梨奈に誘われた事を知った。

「何だか段々と身体だけじゃなくて、精神まで入れ替わって行くみたいだ」

その感想は、全く的外れでは無かった事が後日分かる。


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