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夏雨の太鼓音

作者: 灰汁田皮 柳ノ介

深夜の思い付きと実話を絡めたキャラメラーゼ

或る夜、私は丸裸の電球に照らされながら文学の一端を読み漁っていると、遠くの方より、太鼓音が響くのが認められた。その夜は酷い夏雨であったために、騒がし屋、普遍的にちんどん屋と云われる者達は考えられず、少し訝しげに思えたが、夜もすでに更けていたので蒲団に入る事にした。蒲団に入った後も絶えずして、太鼓音は鳴り続けたが、その調、律は不規則であり、聊か人為的であるようにも思えた。そんな夜、私は誰かの自叙伝にて語られた百鬼夜行と云うものを思い出した。鬼や付喪神のような者らが雨の中闊歩する。なんと幻想的であろうか。だが、妙なのが雨中であることだ。雨中であることを考えると、どちらかと言えば、狐の嫁入りが想像に易いだろう。だが日中でもなき今、何が外を闊歩していると云うのだろうか。敢えて言うならば、狸の婿入りだろうか。


嗚呼、カタシハヤ、エカセニクリニ、タメルサケ、テエヒ、アシエヒ、ワレシコニケリ。

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