第1章 - 学校の終わり / パート4-
カゼは、アザムクが話してくれた知恵を受け継ぎます。カゼは自分の力を使うべきというだけでなく、自分の目的も知ることができたのです。
「ありがとうございます。どうお返ししたらいいのかわかりません」。
"恩返しなど必要ない。でも、もしあなたが人助けをしたいのなら、その手始めを教えてあげるわ。最近、近角という人のことを知りました。彼の願いは、力をなくすことです"
「力というものは、ある人にとっては恵みであるが、ある人にとっては呪いである。
カゼは、次に何をすればいいのかがわかった。窓ガラス越しに、もう遅いから帰ろうかと思った。
「もう遅いし、帰ろうかな」。
カゼが家を出ようとすると、何も言わずにアザムクが手を挙げる。その日、カゼとアザムクはお互いに何かを感じ取った。普段は馴染みのないカゼに、アザムクは好感を持った。一方、カゼは友人と思える人を見つけた。カゼは、いつかまた二人が出会うことを望んでいる。
カゼは早速、帰り道にある最寄りの電話ボックスへ向かった。カゼは、電話帳を見ながら、そこに載っているすべての千鶴に電話をかけ始める。しばらくして、カゼは電話帳に載っているすべてのチカクに電話をかけたと思った。どうしたらいいのかわからなくなり、取り乱す。ふと、カゼは電話帳の次のページに、まだ消していないチカクがあることに気がつきます。
「ちょっと待てよ。そんなのかけてないぞ"
カゼは、これなら自分が助けられるチカクに違いないと、電話ボックスから電話をかけ始める。電話を取ると、恥ずかしそうに渋い声でしゃべります。
"あのう、もしもし?"
"千鶴さんですか?"
"はい"
カゼはその声を聞いて、彼がとても臆病な人であることを知ります。
「変な話なんだけど、あなたには誰にも負けない才能があるの?
電話線は数秒間沈黙し、簡単な返事が返ってくる。
"呪いです、才能ではありません"
カゼが必死で返事を聞き出そうとする中、千鶴は電話を切りますが、うまくいきません。カゼは、この人が自分が探していたチカクであることを確信する。カゼは、どんな犠牲を払ってでもチカクを助けると心に誓う。
翌日、カゼは初めて学校以外の場所に行く。カゼの頭の中には、すでにある目標があった。カゼは、千鶴の住所を調べ、そこへ向かい始める。
カゼは、ここでいいのだと確信し、玄関に向かう。カゼはノックするのをためらっていたが、ノックしなければならないことは分かっていた。しかし、カゼはノックするのをためらう。
すると、ようやくドアが開き、気弱な青年(近角と思われる)が出てきた。カゼがすぐに気づいたのは、チカクが目を合わせようとしないことだった。一度も目を合わせず、床を見つめる。
「何の用だ?
"さっき電話したんだ。持っているんだろう?"。
この言葉を聞いた千鶴は、ただでさえ悲しげな表情をさらに強め、カゼの扉を閉めようとする。しかし、カゼはとっさに足をドアに突っ込み、さらにドアを閉めようとするチカクに足を傷つけられ、止められる。
「よく聞け。お前には才能がある。
カゼのこの言葉は、チカクをさらに怒らせる。まるで、千鶴が自分を侮辱しているかのような発言です。
"呪いだ!"と。
「入れてくれたら、全部説明するよ。約束する」。
カゼの言葉が心に響いたのか、チカクは怒りを抑え、しぶしぶとドアを開け始めます。千鶴はカゼから信頼感を得て、これだけ苦労しているのだから、カゼの意思は悪くないと思うようになる。
千鶴とカゼは千鶴の居間で、カゼが千鶴に自分の力を説明し、また力について知っていることを説明する。
「...それが僕の力なんだ」。
この話題は、千鶴の頭の中をすべて通り過ぎてしまったかのようです。彼は答えを探しているのです。カゼが語らなかった答えを。
「しかし、それを取り除く方法はないのだろうか?
カゼは、チカクのこの発言に、はっとする。力は人を助けるために使われることが多い。彼らのような力を持っているのは、とても稀なことだ。カゼは、なぜそのような力を排除しようとするのか、不思議に思った。
「なぜ、そんなことを望むのですか?
"その......私の力というのは..."
「私の力が目覚めたとき...私の人生を破壊したんです