第1章 - 学校の終わり / パート2-
安藤の表情が一瞬にして変わり、背中に手を回し、リュックを上から開けていく。安藤は両手をリュックサックの中に入れていきます。そして、2つの木の人形を取り出します。ひとつは楽しそうな表情、もうひとつは悲しそうな表情の人形だ。しかし、その人形の片方の拳には釘が、もう片方にはミニチュアのナックルダスターが装着されていることに気づく。そして安藤は、その2体の人形をライの前に掲げる。
"見よ、ジミーとジョニー!"
安藤がライに向かって人形を投げると、人形は空中で憑依し、ライに襲いかかり始めた。しかし、この人形は普通の人形ではない。2メートルもの高さにジャンプし、ライに猛然と襲いかかる。
ライと2体のドールの戦いが始まる。ライの戦闘能力にもかかわらず、ドールたちは容赦なく攻撃を仕掛けてくる。ライの傷はどんどん治っていくが、ライのスピードとかわし方の上手さに安藤はまだ気づかない。しかし、安藤はこの戦いを見ていて飽き飽きした。
「その力を見せてくれなければ、すぐに死んでしまうぞ」。
「うーん、なんだろう?
安藤はライをよく観察し、ライの傷が治っていることに気づく。それを見て、安藤はライの力を完全に理解したと思う。
「なるほど、再生できるんだな」。
「これが私の力の限界だと思うか?見よ、これが私の真の力だ。豹変!」。
ライは瞬時に豹に変身し、安藤に襲いかかる。安藤は、ライの力が再生だけではないことを理解するが、よほどのことがない限り、2つ目の能力を使う意味はないと考える。ライは、自分を変えようとしないので、「豹は斑点を変えない」という言葉から、自分の力を「豹斑」と名付けた。ライは自分を変える気がないからだ。ライはどんな手段を使っても、完全に支配することに専念している。しかし、安藤はライが自分を殺そうとするのを面白がっている。
"面白い"
ライは安藤に飛びかかり、安藤の脇腹に噛みつき、着地して振り返ると、衝撃的なものを発見する。ライが振り返ると、安藤は何も傷ついていないことに気がつく。
安藤は笑い始め、頼は恐怖を感じ始める。その恐怖は混乱に打ち勝つ。安藤は死んでいるはずだ。ライは安藤に説明を求める。
「あなたは再生が早いかもしれませんが、私はダメージを受けることができません。私はほとんどポルターガイストと呼ばれるような存在だ。それが私の本当の力です。人形に憑依できるだけでなく、無敵なんだ」。
ライは、この戦いが勝てないことを悟り、人間の姿に戻る。ライは安藤を睨みつけ、報復を拒む理由は何なのかと問う。
「お前と戦う気はない。それどころか、自己再生できる者がいることに安堵している。お前の首を切れば、きっと死ぬだろうが......私はそうではないのだ"
安藤のこの些細な優越感は、ライの興味をそそり、また困らせるに十分であった。しかし、今この瞬間、ライには安藤を排除する術はない。ライは、安藤に自分の要求を述べるように要求する。安藤は床に座り、ライにそうするようにとジェスチャーをすると、ライはしぶしぶそれに従った。
"アザムク "という人物を探している。その力は知らないが、かなり長い間何度も戦ってきた。もし、彼を探すのを手伝ってくれるなら、あなたの望みを何でも叶えてあげます"。
ライは、アザムクがどんな力を持っているのか気になる。このアザムクが安藤と互角に渡り合えるということは、彼自身も相当な力を持っているのだろう。しかし、もしそうだとしたら、アザムクもライにとって脅威となる可能性がある。ライはこれを一石二鳥のチャンスと見る。
「いいだろう、だがもし裏切るつもりなら......必ずお前を殺してやる」。
安藤は苦笑しながらも、その考えを面白がる。安藤は同意し、あざむくんとの過去を回想し始める。二人はとても長い付き合いだ。
安藤の脳裏に、過去の幻影が浮かぶ。砂漠で首まで砂に埋もれた安藤の姿。安藤が前を向くと、しゃがみこんで安藤を見るあざむくんが見える。アザムクは安藤に向かってピースサインを出し、「ピースアウト」のような意味を込める。何も言わずに立ち上がり、歩き出す。安藤は、粗い砂に体を埋めたまま、夕日を浴びながら立ち去る。安藤は、亜豆に言った最後の言葉を思い出す。
"俺は...お前を...殺す...アザムク