放課後の白昼夢(デイ・ドリーム) 3
宿
アクアマリンが一人でいる、そこに二人が上手から登場
アクア:おっ けっこー早かったじゃん。
水晶、サファイアに話したらスッキリしただろ?
なんか顔つきが違う。ハレバレとしてさぁ……
水晶:え、なんで知って……
サファイア:やめてちょうだい、アクアマリン
アクア:サファイアにはさぁ、なんか力があんだよ
話したらスッとするのはそのせい
サファイア:やめてって言ってるでしょう!!
アクア:水晶、奥の部屋に行ってな メシ時になれば起こしに行くから
水晶:何か疲れてるみたいだし、そうする
水晶、下手に退場
アクア:(間をあけて)悪ィ オレ サファイアの気持ち考えてなかったな
サファイア:無神経すぎるのよ、貴方は。
……悩みを聞かされるこっちの身にもなってよ
そりゃ、人から“悩み事”とか“心配事”とか相談されるのは嬉しいけど
アクア:オレは全然駄目だな、こっちからこっちへ通り抜ける
どっちかっていうとオレは話す方が好きだな
サファイア:そのようね
アクア:は?
サファイア:顔に書いてあるわ「オレは聞くより話すことの方が好きだ」ってね
アクア:嘘っどこどこ? どこに書いてあんの? 鏡ある?
サファイア:冗談に決まってるじゃないの……
アクア:ちっ、冗談か……
サファイア:本当に書いてあってほしかったの?
アクア:いや、別にそういう訳じゃ……
サファイア:はいはい、それで? 旅はどうだったの?
アクア:あぁ……なかなかだったぞ、宝石も見つけたし、珍しいもんもな
サファイア:へーぇ、で? お土産は? あるんでしょ、もちろん
アクア:それが狙いだったか もし、ないて言ったら?
サファイア:秘密、バラすわよ
アクア:……ひ……秘密って?
サファイア:さぁねぇ?
アクア:わかったわかった、後で渡すよ
サファイア:……ねぇ アクアマリン
水晶ってどうやってここに来たか知ってるの?
妙に仲が良かったけど……
アクア:通り掛かったら眠ってた……あ? 倒れてたの方がいいか?
だから、どうやって来たのか知らん
サファイア:そうなの……あ、そろそろ水晶を起こしに行かなくちゃ
アクア:さてと……ちょっと外に行ってくるわー
サファイア:どうかしたの?
アクア:いや、別に……
アクアマリンは上手にサファイアは下手に退場
少しの間の後、水晶とサファイアが上手から登場
サファイア:本当に外に行ったのね、アクアマリン
水晶:あれ? アクアマリンは? どこに消えたの?
サファイア:ちょっと外に出たみたいよ?
水晶:あのー、1つ聞いてもいい? サファイアって彼氏いるの?
唐突な質問に驚くサファイア
サファイア:いた……わよ
水晶:どんな人なの? 格好いい? 聞きたい聞きたーい
サファイア:仕方ないわねぇ、私の彼……ジルコンって言うんだけど、宝石探しに
行ったっきり……行方不明なのよ……(だんだんと暗く)ジルコンは
死んでるかもしれない。ドラゴンの森へ行ってしまったから……
私に黙って 一言、言ってくれれば……
水晶:ドラゴンの森?
サファイア:えぇ、入った者は生きて帰れない邪悪な森
ジルコンはいつも珍しい宝石を探していたわ……
オニキス上手より登場
オニキス:お久しぶりーーーーっっ あら暗いわねぇ……
水晶:うわぁ……真っ黒な服……カラスみたい
オニキス:「カーカー」って何言わせるのっ あっ!!
サファイア:オーニーキースー?
オニキス:サファイアお久しぶり、そっちのお嬢さんは? 誰?
水晶:はじめまして、紅 水晶です
オニキス:私はオニキス、よろしくね水晶
サファイア:そして続きはね、水晶
オニキス:ジルコンはすごく格好いいわよー!! 実は私も狙ってたんだけど
サファイアにとられちゃったのよ
はぁーー ジルコンよりいい男 最近いないのーーっ
水晶:そう……ですか
サファイア:オニキス、話をそらさないで(オニキス謝るが話はそのまま続く)
ドラゴンの森かゴーストの湖に幻の宝石があるっていう噂があってね
探しに行っちゃうのよ こっちの事も考えずに……
オニキス:そういえば、アクアマリンは?
水晶:え……アクアマリン?
オニキス:アクアマリン 帰ってきてるんでしょ? 姿が見えないけど
サファイア:そういえばさっき外に出ていったみたいだったけど
オニキス:外? ありがと、探してくる。じゃーね二人共
オニキス上手に退場