刹那の夢・久遠の運命(さだめ) 1
この話を書き直したものが1番最初の『放課後の白昼夢』になります。
この話の前段階では、紅水晶が紫水晶という名前でした。人名にしようと思ったら言いにくかったんですよね……
登場人物
紅 水晶(ローズ・クォーツ)
いじめっこA
いじめっこB
巫子(友人)
アクアマリン
エメラルド
トパーズ
オニキス
「分からせるのよ運命を、分からせるのよ死を。
夢は一瞬にして過ぎ、運命は永遠に廻る。
私はモイライの中の一人――……」
緞帳は下したまま
水晶、メモを持って客席の後ろから登場
水晶:「放課後、体育倉庫に来てほしい」……誰からだろ?
舞台中央に(緞帳が体育倉庫前のつもりで)
水晶:遅いなぁ、人を呼び出しておいて……きゃっ!?
急に後ろから手が伸び水晶が後ろに引っ張り込まれる。
(緞帳が左右開きの場合、上がるタイプなら動作を変更)
そして二人が出てきてカギをかける(パントマイム)
水晶:ちょっと!! 何するの、出しなさいよ!!
A:なんで出さないといけないの? そしたら呼び出した意味ないじゃん。
水晶:どういう事!?
B:紅水晶、あんた生意気なのよ。だから……
A・B:皆を代表して憂さ晴らししてるの・よ!!
ドアを勢いよく蹴る(パントマイム)
水晶:ちょっと、出してよ!! 出してよ、出せっ!!
「やだよ」「ばーか」とか言いながら二人去る(下手へ)
水晶:何よ、一体。こんなとこに閉じ込めて何の意味があるのよっっ!!
……っ、いったぁ……人? ごめんなさい、私ったら不注意で……って何?
ここ体育倉庫よね? え、いつのまに!? 明るい、木が生えてる、
花が咲いてる、そして死体が……死体ぃぃぃぃ!?
――動いた!! 何で死体が動くの? 近寄らないで。
こっちに来ないでぇぇぇぇぇぇ!!
人が倒れる音
水晶:ひっ!? 何、足掴んだ!! 嫌ぁ来ないで……いやぁ~~~~っっ!!
緞帳 開く
モイライとはギリシア神話の「運命の三女神」、クロートー・ラケシス・アトロポスの事。
さて、三女神のうち誰なのかは最後の方で分かるかと思います。(多分)
『放課後の白昼夢』を同じ区切りでいこうと思うので、日によって文章量に偏りがあるのをご了承下さい。




