8 ディルムとのお出かけ
17/35//92日
ディルムと出会って二週間が経った。
もう体は動かせるようになり、簡単に仕事が手伝えるぐらいにまで回復していた。
仕事を手伝い、木材を売りに行くのを送り届け、食事を作ったりするというサイクルで一日が回っていた。
時々ディルムが暇なときにはじゃれたり遊んだりもする。
ディルムといると楽しい。
ある日、ディルムが木を切りにいくのについて行くことにした。
数回ついて行ったことがある。
(今日は邪魔にならないように草でも採ろう。)
そう考えていた。
が、なぜか今日、ディルムはいつも行っているグレイドルウッドには行かず、
逆の方向にある山に向かっていた。
「ディルム。」
「おう?フェンなんだ?」
「何でこっちにいってるの?木を切りにいくんじゃないの?」
「ああ、それか。今日はフェンもついてきてるしここら辺に住んでる亜人にでもフェンのことを紹介しに言ってみようかなと思ってね。」
亜人?
「亜人って何?」
「亜人は動物とか植物とかの特徴が体にある人間のことさ。」
「へ~。」
そんな人種があるんだ。
びっくりだった。
一時間ほど歩いただろうか。
「お、見えてきたぞ。あれが亜人たちの村だ。」