7 右腕
17/35//88日
あの夢を見た翌日。
私はようやく腕を動かせるようになったが――――
なぜか右腕がディルムの体と同じ黒い炎のようなもので覆われていた。
痛みは感じないが、とても不気味だ。
ディルムにこのことを話してみると―――
「フェンが倒れていたのを見たときにはなってたぞ?」
こういうのだ。
私が最初に目覚めたときには無かった。
なぜだろう?
これは何なのだろう?
ディルムに思い切って聞いてみることにした。
「ディルムさん。」
「ああ、ディルムで良いよ。」
「じゃ、じゃあディルム。この黒い炎のようなこれって何?」
・・・
ディルムからの応答は無い。
・・・
「すまないな。それは俺もわかってないんだ。」
「え!?」
「いやまあ調べたことはあるんだが・・・。この体について書かれてる文献が何一つ無いんだよ。」
「そうなんだ・・・。」
わからないならひとまずこの件は置いとこう。
もう一つ聞きたいことを聞くことにした。
「ディルム。ここはどこ?」
「ここはデイウスっていうグレイドルウッドのはずれだ。」
「あ、いやそうじゃなくて。国の名前とか・・・。」
「ああ、そっちか。国名はジャルステリアルス。クランべリア大陸の東にある国だ。」
「ジャルステリアルス・・・。」