リブレスへの道中
プレイヤーの追跡を華麗にまいた俺は、ゆったりと南門まで戻ってきた。しかし肝心のライト達が見当たらない。はて、どうしてだ?
ピロリン!
《メールが届きました》
From:ライト
To:ライリーフ・エイルターナー
すまん、他のプレイヤーからの質問攻めが鬱陶しかったから場所変えた
追跡まいたら東門の前で待っててくれ
なるほど。確かに俺を追いかけるよりも当事者に話を聞く方が確実だもんな。となると東門から回り道してリブレスを目指すってことになるのか。街道を突っ切るより時間もかかるし難易度も上がるが、ライト達と一緒なら余裕だろう。ライト達の到着を待つ間にステータスのチェックでもしておくか。
name ライリーフ・エイルターナー
種族 人種 Lv3→4 1up!
ジョブ 料理人 Lv26→30(Master) 4up!
↓
ギャンブラー Lv1→28 27up!
サブ 研究者 Master!(Lv20)
ステータス
HP 10
MP 450→560
STR 8
VIT 1
INT 11→16 5up!
MND 23→26 3up!
AGI 19→21 2up!
DEX 38→51 13up!
LUK 724→740 8up!(+8)+20
残りステータスポイント60
スキル
体術Lv12 投擲術Lv13 超集中Lv4
精密動作Lv9 解体術Lv3 採取術Lv5
採掘Lv1 身体制御Lv12 探知Lv8
疲労軽減Lv11 受け身Lv3 登攀Lv1
逆境Lv13 モンスター言語Lv5 手加減Lv2
回避Lv9 予測Lv4 見切りLv6
毒耐性Lv1 空歩Lv4 連撃Lv4
剛力Lv6 天昇天駆Lv- 雷召嵐武Lv-
生活魔法Lv7 鑑定Lv10 識別Lv8
気絶耐性Lv6 夜目Lv3 修理Lv1
調薬Lv4 魔力感知Lv8 魔力制御Lv5
古代言語Lv6 調理術Lv7 睡眠耐性Lv3
カウンターLv5 短剣技Lv3 防具作成Lv7
手品Lv6 達筆Lv1 火炎耐性Lv1
ジョブスキル
ギャンブラーズソウル
研究
レポート
リターンホーム
装備
スカルステッキ
初心者のナイフ
ラビットコート
ラビットグローブ
ラビットベルト
初心者のズボン
ラビットシューズ
幸運の証
称号
【再生の兆し】【幸運の訪れ】【無謀な挑戦者】
【ウォーキング・デッド】【世界と共に歩む者】【空脚】
【連脚】【剛脚】【蹴り兎の天敵】
【嵐脚無双】【戦神の試練を越えし者】【箱の中の思い出】
また結構上がってるな。アルバスのダンジョン殲滅に付き合わされたから当然か。とりあえずポイントをLUKにぶちこんでおこう。
ステータス
HP 10
MP 560
STR 8
VIT 1
INT 16
MND 26
AGI 21
DEX 51
LUK 740→800 60up! +20
残りステータスポイント0
ついに素で800を越えたか。この調子ならサクッと4桁行けそうだ。うーん、しかしスキルがごちゃごちゃしてて見難いな。どっかで纏められたりしないだろうか?
「お、まともな装備も作ってあったんだな」
「リリィに渡した装備の失敗作だけどな」
暫く手品で遊んでいるとライト達がやってきた。っておや?
「なーんでアルバス君までいるのかなァ?」
「ちょ、いきなり喧嘩腰で来ないでくれ!これからリブレスに行くんだろ?せっかくだから一緒に行こうと思ったんだ」
「え、そうだったんですか?でもそれだと……」
「おい、お前は人数も数えられないのか?それともソロ専過ぎてパーティの上限も分からないのか?」
「あっ!そうかライリーフがいるから7人になっちゃうのか」
「違う!お前が便乗するから7人になるんだよ!」
「まぁ落ち着けよライ。パーティ2つに分ければいいだけだろ?」
「そうっすよ!恨みっこなし一発勝負のじゃんけんで勝った側と負けた側に別れればいいっす!」
「待てルル!そのルールの落ちはだいたい分かる!別の方法にしてくれ!」
「えー。シンプルでよくないっすか?」
「きっと俺が1人で負けるかアルバスと2人で組むことになるからな。却下だ!」
「そ、そんなに僕と組むのは嫌なのかい?」
「そうだ!人前だといいこちゃんぶって僕とか言っちゃうやつとは組みたくない!」
「こ、これはロールプレイの一環で……」
「なら最初からやっておけ!読者が混乱するだろうが!」
「読者?」
「フィーネ、今のはスルーで頼む。つい口が滑っただけだからな。……とにかく!一緒に組むなら美少女とがいいに決まってるだろうが!」
「ぶっちゃけすぎだろライ!でもその意見には激しく同意するぜ!」
「ライリーフ、そう言われては僕も同じ意見だと言わざるを得ないじゃないか……!」
「ハァ……もうパーティは男女で分けるってことでいいわね?」
「そうっすね」
「ん。仕方ない」
「えーと、あはは……」
「「「しまった!」」」
俺達の異議も多数決の前であえなく却下となり、むさ苦しいパーティと華やかなパーティの2つでリブレスへと向かうことになってしまった。
「くそ、アルバスさえついて来なければ今頃キャッキャウフフな道中だった筈なのに……」
「いや、ライリーフがあんなこと言い出さなければここまで極端な編成にはならなかったんじゃないか?僕は悪くない」
「まぁいいじゃんか。たまには野郎だけってのもさ?」
「ちっ、今までハーレムしてた奴はこれだから……」
「妬ましいね……僕なんて普段ボッチなんだよ?」
「なんだろう。βからのアルバスさんのイメージが欠片も残ってないんだが……」
「こいつクソ雑魚メンタルだからな」
「あ!またクソ雑魚メンタルっていったな!結構気にしてるんだからやめてくれよ!」
「ロールプレイしてれば堂々と出来るとかそう言う感じのあれですか?」
「う、うん。まぁね……えへへ」
「照れるな気持ち悪い!てかそれならアドリブくらい合わせてくれよな。せめて追撃するとかさ」
「あー確かに。アルバスさん全然動かねぇからヒヤヒヤしたぜ」
「それってさっきの事かい?あれはいきなり何が始まったのかと混乱したよ。まさかあんなに野次馬が出来てるだなんて気づかなかったんだよ……」
「視野狭いなー。それでも最強プレイヤーかよ?」
「うぐぅ、ライリーフは的確に心を抉ってくるよね」
「戦闘中は頼りになるぞ。そこはβからの知り合いである俺が保証する。あれ?そう言えば2人って何処で知り合ったんだ?」
「昨日ダンジョンに鍋返して貰いに行った時にちょっとな」
「鍋……?ダンジョンに鍋ってなんで?」
「うるさい、俺らはボス部屋でカレーパーティーしてたんだよ!」
「それだと余計分からないんじゃね?」
こんな調子で駄弁りながら出てくるモンスターを蹴散らしつつ俺達は進んだ。結構楽しかったのは内緒な?
おまけ
ライリーフのマジックショー
「お、こんな所でマジックショーしてるぞ」
「珍しいな。普通は噴水広場でパフォーマンスするもんだが」
「せっかくだし観ていこうぜ」
「おお?生活魔法と組み合わせてるのか」
「ぶはは!見ろよあのステッキ!まるで号泣してるみたいだぜ!」
「何?あのサイズのクルッポーが何故そこから……」
「水がスライムに変わった!?」
「千年草がわさわさ生えてきたぞ!」
「ステッキがいつの間にか10本に……」
「あのステッキこっちをずっと見てるぞ?」
「うわっ!目が光った!」
「あれ?マジシャンは何処に行ったんだ!?」
「後ろにいるぜ?」
「「ギャー!!」」
かなり楽しんでいた模様