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VSマッドゴーレム

戦闘描写書くの本当に苦手です……。

追記、ラスト付近の文に抜けがあったので修正しました

 豪華な宝箱を乱獲した俺達は、マッドゴーレムのいる部屋を目指して歩いている。


「で、マッドゴーレムって実際強いの?」

「そこそこ強いぞ。大きさだけでもリトルマッドゴーレムの2倍近くあるからな」

「耐久力が段違い。核に攻撃当ててもそこまでHPが減らない」

「動きはそんなに速くないんすけど、ぐわーって来て迫力満点っすよ!」


 そう言えば今まで戦ってきたモンスターは、人より小さいかやや大きいくらいだったな。リトルマッドゴーレムが大体2メートルだから4メートルか。もう巨人じゃねーかそれ?動きは速くない、と言ってもそんな巨体から繰り出される攻撃だ。接近戦を挑むのは勇気がいるだろう。まぁ一旦懐に入れれば楽そうな気もするけどな。でも俺が近づいても意味無いか。まともなダメージを与えられる気がしない。雷召嵐武を使ってなんとかって感じだろう。でもあれ使った後ってデスペナ並みにステータス低下するんだよなぁ……。

 雑魚相手だったりソロでならそれでも問題ないんだけど、さすがにパーティプレイ中にやるのは不味いっしょ?なので俺はここまでの戦闘のように中衛でヘイト稼ぐ事にする。アクションシーンが読みたかったら他のメンバーに期待してくれ。きっとアーツや魔法をふんだんに使用したド派手な戦闘シーンに仕上げてくれるさ!





「皆、準備はいいか?」

「いつでも行けるっすよ!」

「バフも掛け終わってます!」

「こっちも準備OKよ」

「お腹すいてきたからさっさと倒す」

「ボス戦とか緊張するわー」


 現在ボス部屋前で待機中。これより初のボス戦に突入だ。あ、髑髏曰く中ボスなんだっけ?まぁどっちでも構わん。ボス兎との戦闘?あれは事故みたいなものだからノーカンだ。群れのボスとゲーム的なボスじゃ意味も若干違ってくるしな。


「おっし、行くぜ!」


 ライトの合図に合わせて俺達は一気に部屋へと侵入した。マッドゴーレムは部屋の中央に待機していたようだ。戦闘はフィーネの魔法から始まった。


「ゲイザーランス」

「――――――!」


 ん?生き物じゃないからかゴーレムの言葉はわからないんだな。今までは混戦だったから気がつかなかった。

 フィーネの魔法によってマッドゴーレムの足元から勢いよく水の槍が出現し、右足の膝から下を吹き飛ばした。だが相手は泥だ。時間が経てば吹き飛んだ泥が集まって再生してしまうだろう。だが機動力は大幅に落ちた。俺が前面でヘイトを稼ぎライト達が後ろから攻撃を仕掛ければかなり楽にHPを削れそうだ。


「へいへいどーしたマッドゴーレム!そんなに簡単に膝なんかついちゃってよぉ!そんなんだからいつまで経っても中ボス扱いから抜け出せねーんだよ!」

「―――――!!!」

「うぉっと、大振り過ぎて欠伸がでるぜ?」


 どうやら俺の言葉は理解できるらしい。攻撃を仕掛けたフィーネを無視して、俺に攻撃を仕掛けてきた。いやー避けれない速度じゃないけど迫力がヤバい。これが中ボスとか信じられない。ダンジョンマスターさんの采配は完璧だわ。これはボスだと思われても仕方ない。言葉とは裏腹に、俺は内心ビビりまくりである。でもしゃーない、このまま煽ってヘイトを稼ぎ続けてやるさ!


「お前を倒すのに攻撃魔法なんてもったいないな。生活魔法で十分だ!ほーれクリエイトウォーター!」

「――――――!?」

「はっはー!泥が緩くなって核が丸見えだぜ?ついでにもう一発食らっとけ!」

「―――――――!!」

「遅い遅ーい!子兎達の蹴りの方がよっぽど鋭かったぞ!!中ボスなんて役職もお前にはもったいないんじゃねーの?」







「スナイプアロー!ライリーフさんノリノリですね……」

「ショットガンブロー!ほんと生き生きしてるっすね。おかげでマッドゴーレムのヘイトが全然こっちに向かないんで有難いっすけど……」

「オラァ!クロスフレイム!!テンション上がってるとあんなもんだぞ。それよりライが引き付けてくれてる間にダメージ稼ぐぞ!」

「それはダメ、足が戻る」

「えっもう?まだそんなに時間経ってないよ?」

「ヘイトがライに集中してるからいつもよりHPの減りが早い。あと少しで半分切っちゃう」

「うぉ、マジだ!特殊行動来る前に一旦離れとくか?」

「でもライ君は退避難しいんじゃない?軽く避けてるように見えるけど、ステータス的にかなりギリギリだと思うわ」

「んー、俺達が下がって大技準備してる間にライがHP半分まで削ってくれるのが一番楽なんだけどなぁ……」







 ひぃ!こいつだんだんスピード増してきてないか?今髪にかすったぞ!?全然ライト達の方に向かないから俺の期待していたβテスターのド派手な戦闘が見れないじゃないか!道中の雑魚と同じ戦い方なんてボス戦の攻略法としてどうなのよ?


「おーい!ラーイ!もうすぐこいつのHPが半分になる!だから俺達は一旦後ろに下がって大技の準備をしようと思う!だから残り頼めるかー!?」


 なんだとこの野郎!?俺みたいな低火力にそんなこと押し付けるなよ!……と言いたい所だが仕方ないな。マッドゴーレムのHPが半分になると確定で範囲攻撃をしてくるらしい。自身の体を破裂させて広範囲に泥の塊を撒き散らす。そしてその攻撃の後、欠損していた泥も含めて一緒に元の姿に戻ってしまうんだとか。だがこれはチャンスでもあるのだ。泥を撒き散らした直後のマッドゴーレムは核が完全に無防備だ。一人が囮になればそこに高火力のアーツなり魔法なりを叩き込める。一番楽に倒せるやり方だ。ヘイトは俺に集中してるし、そう簡単に死に戻らないので適任だろう。ライトには後でアイスでも請求するとして、いっちょやってやりますか!すかさず俺は、ライトに『OK、地獄に落ちろ』のハンドサインで答えてやった。







「よし、了承してくれたぞ!全員後退だ!」

「おもいっきりブーイングしてましたけど!?」

「その前に親指立ててたからへーきへーき!」

「後で怒られてもしらないわよ?」

「でも本当に大丈夫みたいっすよ?ほら、煽りの言葉が減って攻撃の回数が増えてるっす」

「見てて悲しくなるダメージ量……」

「おーっし、あのペースなら余裕を持って準備できるな」

「むー、あの動き中々参考になるっすね。ジョブが料理人だとは思えない体捌きっす」

「下手な戦闘職より動けてるよなー。ダメージ超低いけど」

「もー、二人とも!見てないで早く準備しなきゃダメですよ!ライリーフさんが頑張ってくれてるんだから!」





 ぬおぉ!まだ半分にならないのか!?さっきからかなりの回数攻撃当ててるんだけどダメージが微量すぎる!イベント戦闘でこちらの負けが確定してるのに、頑張ってボス相手にひたすら攻撃を続けてるような感覚だ。って、しまった。俺のHP減ってないじゃん。このダメージの低さは逆境が発動してなかったからか!一撃受けるか?この巨体からの攻撃を?いやーキツいっす。このままチマチマいきましょう。


「―――――!!」

「オラァ!そろそろ悪口のレパートリーが切れんぞコラァ!」

「―――――!」

「こなくそ!いい加減爆散攻撃してこいっての!」

「――――――――?」

「あ"?お前今ぜってー俺のことバカにしたろ!?意地でも削りきってやるから覚悟しろよ!」

「――――――www」

「攻撃当てられねー癖に余裕ぶっこいてんじゃねぇ!」


 スキルレベルが上がったのかだんだんゴーレムの言葉が分かってきた気がする。さんざん煽っておいてなんだけど腹立つなこいつ!ブーメランとか言うなし、俺のは作戦で本心から言ってる訳じゃない。だがこいつはどうだ?自分に微々たるダメージしか与えられない俺のことを心の底からバカにしている!もう攻撃恐いとか関係ない。目にもの見せてくれるわ!


「――――――!――?」

「ごはっ!……おいおい、自分の攻撃が当たった事に驚いてんじゃねぇよ。驚くのはここからだぜ?雷召嵐武ッ!」

「!?」 


 格好いいエフェクト纏った俺をさっきまでの俺と同じと思うなよ?半分までなんて温いことはもう言わない。その土手っ腹、核ごとくり貫いて風穴空けてやんよ!

 天翔天駆も起動して加速する。迎撃せんと迫ってくる巨腕を足場に更に加速。食らいな、ちょっと距離の計算ミスったほぼゼロ距離からの回し蹴りだ!なんとか身体制御の効果で威力を余すこと無く核に炸裂させる。


極点崩雷ライトニングリジェクト


 荒れ狂う力の奔流は出口を求めて暴れ回る。核自体は耐えられたようだが、周りの泥はそうはいかない。衝撃に耐えられず四方八方に飛び散る。支えを失った核は蹴り出され、泥の巨人は脆くも崩れ去った。






………あれ?倒しちゃった!?

ライト達( ゜д゜)゜д゜)゜д゜)゜д゜)゜д゜)ポカーン…


この主人公1話も持たずに手のひらくるくるし過ぎでは?

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