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プロローグ.1

初投稿です。

頑張ります。


ゲームは一応チュートリアルで詰んだかもしれない1からスタートします。

そこまで読み飛ばしても何も問題ありません。

なお、本作は初期遊☆○☆王並みにとんでもない理論でモンスターを倒したりしますのでご注意ください。

 ホームルームが終わり、ノロノロと家に帰る準備をしていると「ついに明日だぜ悠!」と、勢いよく机に手をつきながら幼なじみの赤木光介が話しかけてきた。

「明日?なんかあったっけか?」

 俺にはこれといって思い当たることがない。

 しいて挙げるならこの前応募した懸賞の当選者発表が載っている雑誌の発売日くらいなものだが、さすがにこれは違うだろう。


「スプルドの正式サービス開始日だよ!クローズドβ終了から1ヶ月、長かったぜ…」

「あぁ、そういえばお前そんなのやってたっけ」


 スプルドとは新作のVRMMO、『spread world Online』の略らしい。なんでもアルファベット3文字の略し方は被りが多い上に紛らわしい!とのことで紆余曲折あった末に『スプルド』になったんだとか。

 VR技術が発展して、安価にフルダイブ型のVRマシーンを手に入れることが出来るようになったのはここ十数年のことだ。

 ゲーム会社は競うように様々なジャンルのゲームをVR化していった。

 中にはそれをVRでやる意味はあるのか?と疑問を覚えるような物、人類には早すぎたとしか言えない迷作も多々あったが、その甲斐もあって驚くべき速度で技術は進歩していった。

 そんな中で現れた期待の新作VRMMORPG『spread world Online』はβテスター(光介のことだが)曰く、「現実を超えた世界だ」「可能性がビッグバン!」「シナプスの覚醒を感じる」「止まらねぇぜシャイニング……!」らしい。

 正直意味がわからない感想だったが要するになまら凄いってことみたいだ。


「当然一緒にプレイしてくれるよな悠!」

「いや、本体買う金ないから無理だよ?」

「バカな!?」


  先ほど安価に買えるとは言ったものの『スプルド』は最新型のダイブマシンでしかプレイできないのだ。

 いくら安価になろうとも最新型は高い。

 それに発売から半年たった今でも入荷待ち状態なのだ。

 ただの学生である俺が買うにはなかなかにハードな条件である。


「あぁ~ダメか~。ならβのときのフレ誘って一緒に攻略するかなぁ」

「そうしろ。それにただでさえ腐れ縁なんだし、俺がプレイできたとしてもわざわざゲームの中でまで一緒にいることないだろ?」

「確かにそれは言えてるな」


  俺と光介とは家はお隣さんで家族ぐるみの付き合いであり、幼稚園、小学校、中学校とパーフェクトで同じクラスだった。高校でも同じクラスだと知ったときはどんな確率だ!と2人で叫んだこともあったな。そして高2の今も同じクラス。呪いでも受けているのではないだろうか……光介が。


「ふむ……」

「なんだ?俺のことを残念なものを見る様な目で見やがって」

「世の中の儘ならないなぁ、と思ってな」

「いや、なんで俺を見ながらなんだよ!」

「そんなことより、今日はうちで晩飯食ってくのか?」

「そんなことって…あぁ、俺んちは2人共仕事らしいからな。おかげで豪華な飯にありつけそうだぜ」


 あのドヤ顔、今夜俺が懸賞で当てたカニちゃんで鍋パーティーの予定だと知っていたな?目敏いやつめ。


「ふっ、せいぜい姉さんに食われてないことを祈るんだな」

「あ~美穂さんかぁ。よくお前の当てたもの勝手に食ってるもんな」

「なんか猛烈に不安になってきた…。俺のカニちゃんはまだ無事でいてくれるだろうか?」

「殻だけになってなきゃいいけどな。あ、本体の部分はグロいからって残ってそうじゃね?」

「それはそれで腹立つな、残飯処理させられてるみたいで」

「とりあえず帰ろうぜ、そうすりゃカニの生存確認もできるしさ」

「カニちゃんは冷凍だから既にお亡くなりになってるけどな」





「ただいまー」

「お邪魔しまーす」

 家に着いた。やるべきことはただ1つだ。あの魔王(姉さん)の手からカニちゃんを救い出すのだ!

 例え既に無惨な姿に変わり果てていようとも、俺は必ず救い出して見せる!


「リビングに急ぐぞ、相棒!」

「応ともさ!晩飯のグレードチェックの時間だぜ!」

 この野郎、鍋が食えればそれでいいからって……

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[気になる点] すみません、「なまら」の意味が分からなかったです
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