10月27日
高校二年生の秋。
高校生活の半分がもう過ぎ去った。
あっという間の時間だった。
大した思い出もない。
今日も朝起きて、学校行って、予備校に行く。
なんの変哲もない日だ。
今日も眠かった。寒かった。
総括してもこれくらいの感想しかない。
*
ただ、今日、高橋が体育の時に珍しく女の話をしたんだ。
ぶっきらぼうにこう言った。
「倉本っていいね。」
お前のキャラ、ブレるだろって突っ込んでやりたかったよ。
似合わないこと言うなぁって思ったよ。
でも、このクラスになって初めて、女子の存在を俺に意識させた。
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俺の行ってる学校は毎年クラス替えがある。
このクラスももう半年過ぎたわけだが、その割には打ち解けてない。
男子はもちろんすぐに仲良くなった。
高校生の男子なんか、際どい話ですぐに意気投合する。
ただ、問題は男女仲だ。
まず、朝、登校してきても挨拶なんかしない。
男女で仲良くお喋りなんかもない。
みんなスマホをいじってイヤホンしてる。
まだ一回もご飯食べになんかも行ってない。
男女のグループで帰ったこともない。
夜まで遊んだりすることもない。
花火大会、海水浴、、、。そんなもんあるわけない。
俺は恋愛漫画と恋愛映画の見すぎかもしれない。
もう半分が過ぎたのに、高校生活に期待しすぎてるのかもしれない。
現実は相当しらけてる。そして平凡だ。