表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
徒然怪談  作者: 由希
8/15

魔性

『運命の出会い』って、信じますか?


僕が彼女と出会ったのは、寂れた骨董屋でした。店の奥に静かに佇む彼女。まさに一目惚れでした。

それから僕は、何度も彼女に会いに行きました。彼女は僕のつまらない話を黙って聞いてくれました。その時間の、何と幸せだった事か。

けれど欲望は尽きませんね。僕はずっと彼女といたくなりました。でもね、出来なかったんです。実は店の主人が、彼女の主人だったのです。主人は僕達の関係を知ると、もう二度と来るなと言いました。

けど彼女がこう言ってくれたんです。自分を閉じ込める主人より、僕の方がいいって。

……ええ、だから殺しました。彼女、喜んでくれましたよ。やっと主人から解放されたって。

ねぇ、僕達はこれからなんですよ。彼女は今どこにいるんです。ねぇ、刑事さん……



「話にならんな」

取り調べを見ていた壮年の刑事はそう呟いた。

手には捜査資料。そこには浪人生の青年が展示されていたナイフを奪い、それで骨董屋の主人を殺し逃走、とあった。

この分だと精神鑑定の出番になりそうだ。そう刑事が溜息を吐いた時。

扉が開き、そこには新鮮な血の付いた凶器のナイフを持った鑑定が立っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ