第6話
「放しなさい!? 結はあなた達のようなクソガキにかまっているヒマなどありませんわ!?」
「……あいつは」
秋菜と大樹が怜生のいる部屋に行くと1人の少女が頭のポニーテールを子供達に捕まれ、声を張り上げているが、子供達にとっては少女が怒るのが楽しいようでその行為をやめようとはせず、少女の怒りは臨界点に達しようとしており、大樹は大きくため息を吐く。
「ほら、結から、放れろ。結も青筋立てて怒鳴り散らすな。それを面白がってるんだ。後は何度も言うけど、髪を引っ張られるのがイヤならまとめてこい」
「うるさいですわ!! この髪型は明斗が可愛いと言ってくれたのですわ。結は絶対に変える気はありませんわ!!」
「さいですか」
大樹は子供達を追い払うと1つ下の妹である『清瀬結』に子供達に遊ばれる髪型にしてくるなと言うが、結は明斗に好意を抱いているのか、彼が誉めてくれた髪型を変える気はないと吠え、大樹は呆れたような返事をする。
「結ちゃん、ご苦労様です」
「あ、秋菜先輩!? きょ、今日はこんなうるさいクソガキどもの巣窟に何の用ですか?」
「……結、お前はもう少し言葉を選んでくれ。うちはこれで食べて行ってるんだから」
秋菜は大樹と結の様子に苦笑いを浮かべると結は秋菜に気が付き、慌てて頭を下げるがその言葉はおかしく大樹は大きく肩を落とす。
「結はクソガキが嫌いですわ!!」
「……お前なぁ」
しかし、結は子供達をクソガキと言い切り、大樹は頭が痛くなってきたようで頭を押さえる。
「……秋菜お姉ちゃん」
「怜生くん、今日も良い子にしてましたか?」
その時、騒ぎに気が付いた理音の弟が秋菜の元に駆け寄ってくると秋菜はしゃがみ込み、怜生と視線を合せて、彼の頭を撫でると怜生は自分が良い子にしていたかはわからないようで結に視線を向けた。
「怜生くんは、残念ながら、クソガキとは認定できませんわ」
「そっか。怜生くん、良い子だね」
「ありがとうございます」
怜生は素直な子のようで、結は忌々しそうな表情をすると秋菜は結の様子に苦笑いを浮かべながらも怜生を誉め、怜生は嬉しそうに頷く。
「結、悪いけど、秋菜さんと怜生くんの相手を頼む。俺は子供達の相手をしてくるから」
「わかりましたわ」
「え? 私と怜生くんは直ぐに帰りますよ」
「すぐに帰るって言ったって、みあが帰るって言わないと帰れないだろ」
大樹は子供達の相手をしてくると言い、結に秋菜と怜生を頼むと秋菜は邪魔になってもいけないから帰ると言うが、大樹は帰るまでにまだ時間がかかると苦笑いを浮かべる。
「そう言われればそうですね」
「じゃあ、ゆっくりして行ってくれ」
秋菜は苦笑いを浮かべると大樹は子供達の元に歩いて行き、大樹は子供達にしたわれているようで直ぐに子供達に囲まれてしまう。
「清瀬くん、子供達に大人気ですね」
「……ヒロ先生、優しいです。ボクも好きです」
秋菜は大樹の様子に優しげな笑みを浮かべると怜生は大樹が好きだと笑った。
「……」
「……結先生も好きです」
結は自分が持っていないものを持っている兄大樹の姿に舌打ちをすると怜生は彼女の様子に気が付き、彼女に笑いかけるが結は恥ずかしくなったのか怜生から視線を逸らす。




