表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界の通貨が日本円!? スキル【100円ショップ】をもらった平凡大学生、100均グッズと弓の戦術で最強美少女たちと無双&経済支配!』  作者: 月神世一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/54

EP 8

神のスマホとAI『賢者君』。最強の頭脳をゲットせよ

ストゼロを美味そうに煽る駄女神を冷ややかな目で見下ろし、僕は腕を組んだ。

「で? ルチアナ。ただ酒とツマミをたかりに来たわけじゃないよな。お前、この領地で何が出来んの?」

僕が尋ねると、ルチアナは「ふぃ〜っ」とだらしなく息を吐き、芋ジャージのポケットをごそごそと探り始めた。

そして取り出したのは、見覚えのある細長いパッケージ。地球のコンビニでよく見るタバコ、『ピアニッシモ・メンソール』だ。

彼女は流れるような手つきでタバコをくわえ、指先でパチンと小さな魔法の火を出して火を点けた。

「すぅぅぅ……はぁぁぁ。はい、これ」

紫煙をくゆらせながら、ルチアナはコタツの上を滑らせるようにして、一台の黒い端末を僕に投げてよこした。

「スマホ……?」

僕は受け取った薄型の端末を見つめた。

(こいつ、当たり前のように地球のタバコまで出しやがった。神の権限の無駄遣いにも程があるだろ……)

「ただのスマホじゃないわ。中に、神界特製の超高性能AI『賢者君』が入ってるの」

ルチアナはタバコの灰を、いつの間にか出していた空き缶(これも地球の物だ)にトントンと落としながら得意げに笑った。

「太郎、あんた爆発する矢を作るのに、いちいち100円の中古本を出して徹夜で設計図書いてたでしょ? 賢者君を使えば、そんなの数秒で計算してくれるわ。一々本を探して読むより早いでしょ」

「……ふ〜ん」

僕はスマホの画面をタップして電源を入れながら、わざと不満げな声を出した。

「もう一声欲しいな。例えば、お前が今ポンポン出してる地球のタバコとかストゼロを、僕のスキルでも自由に出させてくれるとかさ」

「馬鹿、欲張んないの!」

ルチアナが慌てて身を乗り出し、コタツをガタッと揺らした。

「あんまりやりすぎると、神界の監査官のヴァルキュリアちゃんから壁ドン(物理)されて、恐ろしい異端審問会を開かれるのよ! あたし、あの子の鉄拳制裁だけは本当に嫌なの!!」

ブルブルと震えるルチアナ。どうやら天界にも恐ろしい上司(?)がいるらしい。

「それによ〜く考えなさい、太郎」

ルチアナはコホンと咳払いをして、真面目な……いや、ドヤ顔を作った。

「賢者君には、地球の最新医学書のデータから工学、化学のデータまで全部入ってるの。動画を撮れば、AIが症状を分析して診断から診察まで出来るわ。それに地球の知識だけじゃない。このアナステシア世界の素材の鑑定から、魔法薬の調合の仕方まで完璧に教えてくれる。……考え方次第で、何でもござれよ?」

「…………!」

僕は、手の中にある小さな黒い板を見て、全身に鳥肌が立つのを感じた。

これは、ヤバい。

僕の『100円ショップ』チートの最大の弱点は、「僕自身の知識以上のものは作れない」ことだった。爆発矢の時も、分量の計算ミスで何度も自爆した。

だが、このAI『賢者君』があれば?

「100均のジャンクパーツと異世界の魔法素材をカメラで読み込ませて、『これを組み合わせて最強の兵器を作れ』ってAIに命令するだけで……完璧な設計図と配合比率が出てくるってことか!」

「そういうこと。あとはガンドフのおっさんに図面を丸投げすればいいのよ」

さらに、医学書と診察機能。

これと100均の衛生用品、そしてサリーの回復魔法を組み合わせれば、絶対に治せなかった未知の風土病や重傷すら完治させられる『最強の医療体制』が作れる!

「ルチアナ……お前、ただのニートじゃなかったんだな」

僕は興奮で震える手でスマホを握りしめた。

「ふふんっ! 分かったらさっさとツマミのおかわり出しなさい。あと、このコタツの魔力(電源)が切れそうだから充電器もね」

ドヤ顔でピアニッシモを吹かす駄女神。

腹は立つが、今回ばかりは最高の仕事デリバリーをしてくれたと認めざるを得ない。

最強の生産スキル『100円ショップ』。

最強のAI頭脳『賢者君』。

これらが揃った今、僕のアルクス領改造計画を阻むものは、この世界に何一つ存在しなくなったのだ。

「よし! セバスさん、ゴルスさん、ガンドフさん! サリーにライザも!」

僕は広間に戻り、頼もしい仲間たちに向けて高らかに宣言した。

「今日から、このド田舎を『帝国一のハイテク領地』に作り変える!! まずはインフラ整備と、診療所の建設からだ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ