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追放された支援魔法使い、誰も気づかない"歩きやすさ"で世界を変える  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)


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20/20

第20話「新しい夢の始まり」

第20話「新しい夢の始まり」

 アルトゥールが世界中央支援魔法局の長に就任してから、半年が過ぎた。

 彼は、素晴らしい手腕で、支援魔法の理念をさらに発展させていた。

 一方、僕は新しい役割について、考え始めていた。

 世界中央支援魔法局の長ではなくなった今、僕には何ができるのか。

 何をすべきなのか。


 ある日、リリアが僕に新しい提案をした。

「優真さん、提案があります」

「何ですか?」

「支援魔法の歴史を、記録しませんか?」

 リリアは言った。

「あなたの人生、そして支援魔法の発展。それを、詳細に記録する」

「歴史を?」

「ええ。今、支援魔法の理念が世界中に広がっています」

 リリアは続けた。

「ですが、その理念がどのように形成されたのか。どのように発展してきたのか。その記録が必要だと思うんです」

「そっか」

「そして、その記録は、未来の世代のための教科書になります」

 リリアは言った。

「支援魔法の本質を、次の世代に正しく伝えるために」

「わかりました」

 僕はその提案に同意した。

「支援魔法の歴史を、記録することにします」


 その日から、僕は執筆を始めた。

 追放されたあの日から、今までの全てを、記録するのだ。

 城下町での経験。王城での活動。全国展開。国際ネットワークの構築。

 そして、その中で学んだ、支援魔法の本質。

 毎日、僕は部屋に籠り、執筆を続けた。


 執筆の過程で、多くの人々にインタビューを行った。

 ガルド。彼は、僕の第一の理解者だった。

「お前が城下町に来た時のことは、忘れない」

 ガルドは言った。

「追放されて、悔しさと不安で満ちた顔だった。でも、それでも前に進もうとしていた」

「そうでしたね」

「その姿勢が、全てを変えたんだ」

 ガルドは続けた。

「派手さじゃなく、信念が大事なんだ。それを、お前から学んだ」


 エドワード部長にもインタビューした。

「君が王城に来た時、私は少し懸念していたんだ」

 部長は言った。

「支援魔法使いなんて、本当に必要なのか、ってね」

「そうなんですか」

「だが、君の仕事を見ていて、わかった」

 部長は続けた。

「派手ではない仕事ほど、実は大切なんだ。そのことに、君は気づいていた」


 リリアにもインタビューした。

「優真さん、あなたの人生は、本当に素晴らしいと思います」

 リリアは言った。

「追放からのスタート。その先の工夫と努力。そして、今の成功」

「でも、これは僕一人の成功ではなくて」

「その通りです」

 リリアは笑った。

「だからこそ、その全てを、記録することが大切なんです」

「わかりました」


 執筆を続けながら、僕は気づいた。

 支援魔法の理念は、決して難しいものではない。

 ただ、誰も気づかない"歩きやすさ"を作ること。

 それだけだ。

 でも、その単純さの中に、深い意味が隠れている。

 人々を思う心。地道に積み重ねる努力。小さな喜びを大切にする姿勢。

 それらが、全てを支えているんだ。


 一年かけて、大きな本が完成した。

 タイトルは『誰も気づかない"歩きやすさ"の物語』

 その本には、支援魔法の全てが詰まっていた。

 理念、方法論、成功事例、失敗事例。

 全てが、一つの物語として描かれていた。


 その本を、国王に献上した。

「優真さん、素晴らしい」

 国王は本を手に取った。

「これは、この国の財産だ」

「ありがとうございます」

「この本を、全国の学校に置くべきだ」

 国王は言った。

「未来の世代が、支援魔法の本質を学ぶために」

「わかりました」


 その本の出版を機に、新しい構想が生まれた。

 支援魔法の理念を、より多くの人々に知ってもらうために。

 出版だけではなく、講演会や教育プログラムなども実施することにしたのだ。

 僕は、その全てを指導することになった。


 ある日、ダンから連絡が来た。

『優真へ

 最近、君の本を読みました。本当に素晴らしい内容です。

 追放したあの時から、ここまで来たなんて。感慨深いです。

 港町での仕事も、充実しています。セリアと共に、多くの人々を支えることができています。

 これも、君の理念のおかげです。

 本当にありがとうございます。

 これからも、共に歩み続けましょう。

 ダンより』

 ダンの手紙を読んで、僕は本当に嬉しかった。

 かつて僕を追放した者たちが、今、同じ理念の下で働いている。

 人生は、本当に不思議だ。


 講演会での経験は、新しい視点をもたらした。

 多くの人々が、支援魔法の理念に共感し、自分たちの仕事に活かしたいと考えていたのだ。

 支援魔法使い以外の職業の人々も、その理念に興味を持っていた。

 大工、商人、農民、医師。

 様々な職業の人々が、「誰も気づかない"歩きやすさ"」を自分たちの仕事に取り入れたいと思っていたのだ。


 ある日、僕はアルトゥールに提案した。

「アルトゥール、新しい計画があります」

「何ですか、優真さん?」

「支援魔法使い以外の職業の人々にも、『歩きやすさ』の理念を広げたいんです」

 僕は言った。

「大工が家を建てる時、商人が物を売る時、医師が治療する時。全ての職業で、その理念が活かせるんじゃないか」

「それは素晴らしい考えですね」

 アルトゥールは言った。

「では、そのための新しいプログラムを作ってはいかがですか?」

「そうですね」


 その新しいプログラムは、『普遍的歩きやすさ計画』と名付けられた。

 支援魔法使いが、他の職業の人々と協力して、その職業の中に「歩きやすさ」の理念を組み込むプログラムだ。

 大工と協力して、より住みやすい家を建てる。

 商人と協力して、より利用しやすい店舗を作る。

 医師と協力して、より快適な治療環境を作る。

 支援魔法と他の職業が融合することで、全社会的な"歩きやすさ"が実現されるのだ。


 このプログラムは、想像以上の成功を収めた。

 全国の様々な職業の人々が、参加し始めたのだ。

 支援魔法の理念は、もはや支援魔法使いだけのものではなく、全社会の理念になろうとしていた。


 その時、僕は本当に思った。

 追放されたあの日から、ここまで来たんだ。

 派手ではない魔法が、全世界を変えている。

 そして、それは、支援魔法だけではなく、全ての職業に広がろうとしている。

 人類全体が、「誰も気づかない"歩きやすさ"」を大切にする世界へ。


 ある日、国王から呼び出しを受けた。

「優真さん」

 国王は僕を見つめた。

「君は、本当に素晴らしいことをした」

「ありがとうございます」

「追放から始まった人生。そこから、全世界を変える理念を作り上げた」

 国王は言った。

「これは、一人の人間の成功ではなく、人類全体の財産だ」

「ありがとうございます」

「これからも、その理念を、広げ続けてほしい」

 国王は続けた。

「支援魔法の理念が、全ての職業、全ての文化に取り込まれる日まで」

「わかりました」


 その夜、城壁の上で、リリアと一緒に立った。

「優真さん、素晴らしい仕事をしてきましたね」

「リリアさんのおかげです」

「いえ」

 リリアは首を振った。

「これはあなたの仕事です。あなたの信念の結果です」

 リリアは続けた。

「そして、これからもっと、大きなことが起こるでしょう」

「そうですね」


 月が、美しく輝いている。

 王都の全ての場所が、月明かりに照らされている。

 城下町、王城、全国の各地、そして世界中。

 全ての場所で、支援魔法の理念が、人々の心の中に生きている。


 追放されたあの日から、どれほどの時間が過ぎたのか。

 どれほどの距離を歩んだのか。

 でも、今、僕はわかっている。

 全ての道が、正しい道だったということを。

 最悪だと思ったことが、実は最高の転機だったということを。

 そして、人生の本当の価値は、派手さではなく、「誰も気づかない"歩きやすさ"」を作り続けることなんだ、ということを。


第20話 了


完結

読んで下さりありがとうございました!

★★★★★評価、リアクションお願いします!

Youtubeにて作品公開中!

再生リスト : https://www.youtube.com/playlist?list=PLmiEOdmheYJyF0sHOSkv5vVRaqmR3BzOs

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