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処罰の決定
カッティラは自分がしでかした報いだと言う思いから、ホノリアとの離婚はせず婚姻は続けることにした。
但し、ホノリアの王妃の称号ははく奪、カッティラの配偶者、国王婦人と言う今回新たな名称を作りホノリアに与えた。
だが、ホノリアが宮殿で暮らす事も王都に立ち入る事も許さず、王家所有の城に半ば軟禁。
メイドについては、ホノリアに仕える事になった。
言い訳をして逃げようとしていた料理人は、同じくホノリア付きの料理人になり、一人でホノリアとホノリアに仕える人の料理を担当することになった。自分の店を持つことは叶わなかったが自分だけの調理場は持てる事になった。
この決定に対し、ホノリアは実家である帝国に何とかしてくれるように手紙で直訴したが、帝国はヴォールーニ王国を支持。
それでは実家に帰ると言ったが、カッティラの妻である事を理由にそれを許さず。
ホノリアはそのまま帝国からの年金とヴォールーニ王国からの生活費で生活を賄う事になった。
今までの様な贅沢は出来ないが、平均的な貴族の生活をするには十分な金額なため、苦情を言っても誰も同情をしてくれる者はいない。
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メイドを捕まえた兵士だが、陛下に褒美は何がいいか聞かれると「爵位がほしい」との願いを言い、カッティラとアッティラを驚かせたが、その理由を知り男爵の位と小領主ほどの領地が与えられ、侯爵家の令嬢に結婚を申し込み結婚。
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カッティラはアッティラを正式に王太子にエリシュカを王太子妃に、こうして二人は次期ヴォールーニ王国君主となる。
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舞踏会後、アッティラは正式にオールフェン国王の王子、殿下の称号を陛下より賜り、エリシュカと二人アッティラの収める領地に帰って行った。
屋敷に戻ると、喪が明けたという事を理由に屋敷の皆が気を利かせて別々の寝室だったのがひとつになっていたのだった。
もちろんこの事は、ずっと王都に留まっていたアッティラは知らず・・・。
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