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「知らないって、さっきは・・・」
「そんな事より、お兄様私は一生あの女の下に居なければいけないという事なの?そんな事が許されるとでも!」
”そんな事って言ったか?相手はオールフェン王女だぞ!?何かあったらどうするつもりなんだ?今回の件だってなぜかわからんが何の咎もなく済んだ事が奇跡だったのに・・・”
自分の妹ながら何を考えているのか、どういう神経をしているのか、理解に苦しむファレンス。
「お兄様!そんなの絶えられません!!」
「・・・」
「どうにかして、私が上で偉いのだという事をわからせる方法はないのですか?」
”いや、本当は関わっていないという事も、知らないという事はそういう事では・・・”
「ホノリア?」
「何ですか?」
「エリシュカ王女の居場所は、本当に知らないんだな?」
「知りませんわよ」
”嘘をついていれば、もっと違う感じになる、はず・・・本当に知らないのか!”
不安の中にホノリアが関係していないかもしれないという望みを抱くが、嘘をついているようには見えないが今までの事があるからなのか素直に信じる事が出来ない。
「そんな事より、私はずーと下に居なければいけないのですか?そんな事嫌ですわよ!」
「・・・」
「お兄様!どうにかしてください!!」
「・・・」
「お兄様!!!」
「・・・」
「何もしてくれないのなら、自分で何とかいたしますからいいですわ!」
「何とかって、どうするんだ?」
「この国から追放よ!」
「そんな事出来るわけないだろう?」
「王妃の私が住まわせないといえばできますわよ」
自身満々のホノリアに呆れて言葉が見つからないファレンス。
「だが、そのエリシュカ王女は今行方不明だぞ?」
「行方不明?」
「そうだ」
「そんな事はありませんわよ」
「!?どういう事だ?居場所を知っているのか?」
「ですから、居場所は知りません」
*
部屋のドアは少しだけ開かれており、そこからアルビアが聞き耳を立てて聞いていた。
「待ったくじれったい!」
「本当にそうですね」
”えっ!”
後ろから声がしたので驚きつつも後ろを振り返ると、ベーラが立っていた。
「驚かせて申し訳ありません」
「なぜここに?」
”話しを聞かれていたの!?どうしましょう・・・”
エリシュカが見つかった後に説明を兼ねて謝る、という事を想定していたアルビアは今一番知られたくない相手に話しを聞かれてしまったことに焦り、言葉がうまく出てこない。
「いや、先ほどの様子が気になってつけて来てしまいました」
「あっ、いやそれは・・・」
「妹の行方不明にホノリア王妃が関わっているという事ですか?」
「はっきりとは・・・」
「疑いの余地あり、と言う所ですか」
「・・・はい」
「そうですか」
「申し訳ありません」
「アルビア様が謝る事ではありませんよ」
穏やかに話すベーラに不安と怖さを感じる。
「けれど、話しが全くかみ合わないようですね」
「はい」
「ベーラ殿」
広間に行く途中だったアッティラがベーラを見かけて近づいてくる。
「アッティラ様!」
「アルビア様、お二人でどうかされたのですか?」
「妹の居場所の手がかりが見つかりそうなんだよ」
「手がかり?」
「どうやら、ホノリア王妃が関わっているらしくてね」
「どういう事です!?」
「それが・・・」
アルビアは、自分が疑ている事、その理由を二人に話す。
「それでは!」
「今、ファレンス殿が話しをしているのだけれど、中々話しがかみ合わなくてね」
「では、私が!」
「まぁまぁ、無理やり口を割りそうにないタイプ見たいだよ」
「では、どうするんですか!」
ベーラは、ホノリアとファレンスの居る部屋のドアを開け部屋に入る。
アルビアとアッティラは、驚きながらも慌ててベーラの後ろに続く様に部屋に入って行った。




