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パソコン故障のためメーカーに修理に出したのですが、結局買い変えという事にしました。
新しいパソコンで再開させていただきますので、これからもよろしくお願いします。
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王宮の中に入り通された部屋は、親族などが集まる時などにも使われている部屋で、広くシンプルで落ち着く様な感じになっている。
「皇女様はいらっしゃらないのですか?」
「ホノリアはまだなのか?」
出迎えの時も部屋にもアエリアの姿が見当たらなかったため尋ねると、カロサも中で待っていると思っていたのか他の者に尋ねる。
「申し訳ございません。お仕度に手間取っておりまして」
「オールフェンからホノリアに祝いに来てくれているのだぞ。急がせよ」
「はい」
メイドは、頭を下げながら部屋を出て行った。
「すまんな」
「とんでもないですわ。手違いでワタクシが来ることが伝わっていなかったようで、こちらこそ申し訳ありません」
「謝るようなことではないよ。従兄妹殿であればいつでも歓迎する」
「ありがとうございます。母がいなくなり訪れることも少なくなっておりましたし、また昔のように気兼ねなくお邪魔させていただきますわ」
「ああ、そうしてくれ」
”手違いで?わざと来ることを黙ってたんだろうが!それにしても、ホノリアのやつ何してるんだ?本当に表れないつもりなのか??”
チラチラとドアの方をきにしながら、冷や汗もののファレンス。
「ホノリアはまだなのか?」
カロサは少々イラつき気味に言うと、部屋に居るほとんどの人に緊張が走る。
「まぁまぁ、そんなに慌てなくても女性は支度に時間がかかるものですわよ、ねアルビア様」
「えっ、ええそうですわ」
”はぁ、驚いたわ、いきなり話しかけられると心臓に悪いわ”
突然話しを振られたアルビアは、内心テンパリながらも余計な事を言わない様に相槌程度に話しを終える。
「父上、私が見てまいります」
ファレンスは立ち上がると、その返事も聞かず部屋を出て行ってしまった。
*
「ったく・・・」
”なにやってるんだあいつは・・・ここで結婚しないなんて宣言されたら面子がつぶれるどころか、あの王弟妃がどうするか、想像もしたくない。
それより、対面を保つためとはいえなぜ何も言わない?親戚だからどちらに転ぼうといいと言うわけか?大公家が帝国との縁の方がいいと踏んだのか?いや、そんなことはないだろう・・・、ではなんなのだ??
どこかで大爆発するのか?・・・いや、あの王弟妃ならあり得る、かも・・・”
廊下を考えながら歩いているとホノリアの部屋に近づくと、外まで聞こえる大声が聞こえてきた。
「違うわ!これとこれでは全くあわないじゃないの!!」
”はぁ、まーた癇癪をおこしてるのか・・・”
ガタンッ!
メイド達に怒鳴っている声を聴いても驚くどころか怒鳴られているメイド達に同情しながら、ノックすることもなく部屋のドアを開け部屋の中に入る。
部屋には、洋服が散乱し、鏡台には沢山の髪飾り、ネックレスなどの宝石類が置かれている。
「お兄様!ノックして入ってきてください!!」
「皆休憩をとって来てくれ」
ホノリアの怒鳴り声を無視し部屋でずっとホノリアの世話をさせられていた数人のメイドに言うと、メイド達は、ファレンスとホノリアの顔を見ながらどちらかに従うかで迷って身動きを取る事が出来なくなってしまった。
「お兄様そんな勝手なことをなさらないでください!」
「二人で話すために退室を命じたまでだ」
「私のメイドは、私の命令が優先されますわ」
”わたくしの、か・・・”
ファレンスはホノリアの自分に仕える人間を自分の私物のように言った様に聞こえ嫌悪した。
「皆構わず部屋を出て夕刻まで休んでくれ」
「お兄様!」
「皆はこの事で何か不利益があれば私に言ってくれ、皆は退室これは命令だ」
メイド達はお辞儀をするとホノリア以外部屋から出て行った。
「ホノリア、この件でメイド達にきつく当たったりペナルティを加えたら、メイドを全員変える」
「そんな!横暴ですわ」
「私の命令に従っただけだから、言いたいことがあれば私に言うのが筋だろう?」
「・・・わかりましたわ」
ホノリアは不貞腐れながら小さな声で頷いた。
「ホノリア、用意をしていたという事は、どうするのか決めたのか?」
「まぁ・・・」
「で、どうすることにしたんだ?」