一寸さきは闇 一寸のちも闇
これも、好きな格言です。
あれも好き、これも好き。
世界は 危うさに満ちていて 一寸さきは闇だという
だが その深い闇も 一寸の歩みによって
ほのかに光のさす 現在地へと塗りかえられる
一寸 また一寸 歩みを止めないかぎり
その先の闇を 現在地へと塗りかえていくのだ
歩みをつづける ぼくらの勇気こそが
深い闇を照らす ほのかな光なのだ
だが
おのれの勇気に酔うものは
安酒が祟った 酔客がごとし
愚かしいことだが
ときに ぼくらはうっかり忘れてしまう
ほのかな光は 歩みの軌跡を
永久に照らしていてくれるわけではなく
歩みを過ごした 一寸のち
そこもまた ふたたび
深い闇に 塗りもどされていることを
一寸さきが闇ならば 一寸のちも闇
そして
目を凝らした 一寸さきの闇よりも
目を背けた 一寸のちの闇のほうが
より濃いことが 常だということを
もとは、描いていた四コマ漫画のネーム。
2本ぶんのモノローグ。