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7

眠れない、体は疲労しているのだが眠れない


30分は経過しただろうか、どうせ眠れないならと、一旦起きて

さっき起きたことを夢ノートに書いておこうと思って起き上がろうとしたら

またもや金縛りにあっていた


窮屈になって金縛りを解こうと思って足搔(あが)いたが駄目だった

やっぱりこのまま寝てしまおうと体の力を抜いた



「ドンッ」

誰かに背中を叩かれた

多分母だろう、金縛り中で動けなくなった僕を見られるのが嫌だったので、

取り敢えず寝たふりをした


何の用だろう、今何時だ、もう家に帰ってきたのかな

体が動かないので振り向いて確認することも出来ない


この後母は、僕に声を掛ける事も無ければ体を揺すって起こすことも無かった

多分寝ているから諦めたのだろう、どうせ大した用事ではない



ずっと同じ体勢のまま眠れずにいた

そういえば部屋の鍵を掛けていたはずなのに、どうやって中に入ってきたのだろう


僕は寒気がした、背筋が凍りついた


怖い、早く金縛りを解いて後ろを見なければ

でも結局力尽きた僕はまた為す術もなく脱力した




「ガタガタ」


しばらくして落ち着いてきたら、また例の地震がやってきた


「ガタガタガタガタ」


もう分かっている、これは現実で起きている地震ではないはずだ、大丈夫


「ガタガタガタガタガタガタガタガタ」


怖い怖い


「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ」


落ち着け、落ち着け


「ガタガタガタガタガタガタガタガタ」


体が揺れている


「ガタガタガタガタ」



収まった



辺りは静寂に包まれた

静寂というか無音室のような感じだ

あまりにも静かで、耳の鼓膜が無音からの圧力を受けている感じだ


無音になった後、急に空気が一変した

今から何者かが話しかけてくる!と感じた

テレパシーの様な感覚なのだろうか

脳内ラジオのチューニングが合って、ついでに聞き取れないくらいの高周波を浴びてる感じ

もしくは脳内電話が(つな)がって、電話先に聞き耳を立てているような感じかもしれない


僕は、今から発せられるだろうその声を聞きたくなかった

いざ未知との遭遇を目の前にすると、とっても恐ろしい事に思えた


「ごめんなさい!ごめんなさい!」

と心の中で祈った

「まだです!心の準備がまだです!」

と心の中で叫んだ



幸い、と言って良いのか、何者かに話しかけられる前に金縛りが解けた



僕はやっとの事で体を起こして周りの状況を確認しつつ、

一旦頭を整理させてからノートとペンを手にとった

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