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僕は今日魔法使いになった

少なくとも、僕は今日見習い魔法使いになった



幽体離脱の訓練はすでに欠かせない日課になっていた

そして自称勤勉ニートの僕は、

幽体離脱した先の世界で何が出来るのかをひたすら考えていた


この現実世界にも魔術書と呼ばれるものがあり、

興味をそそられて研究したが、僕にはあまりにも難解過ぎた

()してや、本に書いてあることを実践できたとしても、

この世界に魔術などがあるわけがない

だがそれでも、そこで得たものにも有用そうなアイデアが有った


そういうものをごちゃ混ぜにして

想像力と創造力を駆使してノートに書き溜めていった




今日は趣向を変えた実験だ

まずリラックスのためのルーティンを(こな)

深呼吸、ストレッチ

そしてベッドに仰向けになり目を閉じる

体の感覚が麻痺してきたらいよいよだ


ここからはイメージの世界

今自分は真夜中の運動場にいる、もちろん通っていた馴染みのある学校だ

運動場のトラックの真ん中に立っている

周りにはだれもいないし、車の気配もない

月明かりの下で薄暗い

風が吹いて少し肌寒い

そこから上に重力を無視してゆっくり上昇する

地上が段々と遠くなって、向こう側には町並みが見えてくる

そして三階建の校舎の屋上あたりまで上昇して停止する

体全体を風が通り抜けている



そして僕は気がついた、元の体の感覚が麻痺していた僕の体は、

容易にこの夢、というか僕がイメージした世界の体に転移した


足の裏を風が撫でて、足元を意識した瞬間

落下するイメージ一色になった

僕はまた落下を体験して目が覚めた




僕は有頂天になっていた

つまりそういうことだ

現実世界の誰かと体験を共有しようと思わなければ、僕は魔法使いになれるのだ

その事を今日僕は身をもって証明した

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