頂きものイラスト其の弐
頂戴した絵を、ご紹介いたします。
■exa様(https://mypage.syosetu.com/351361/)
絵を描いていただける機会を得まして、「exaさんのイメージする『神さまの奉公人』で」という、アバウトな依頼のもとに出来上がったイラストです。
葦原で一人佇む佐田彦の孤独。
川辺で不安そうにしている紅丸の寂しさ。
己を鼓舞して不敵に笑う白旺の不遜っぷり。
それらを包み、見守り、繋いでいる絲を中央に据えている構図は、本当に見事だと思います。
小さな祠には、絲が作った供物があり、こちらもまた大事な場所です。ひっそりと揺れる花がまた良い。
素晴らしい一枚絵です。
アナログの水彩絵が大好きでして。色のにじみが、たまらなく好きなんです。
そんな私も好みにドンピシャなこちらの絵、穴があくほど眺める自信があります。
とくに白旺のしっぽ! 影の塗り方が、もうほんっっっとにツボで、ここだけで白飯三杯余裕です。
振り返って、「なんだ、人間」って言ってる顔ですよこれ。一匹狼をきどっている時代ですよ。バカかわいい。
紅丸はもうね、なにあのかわいい子。あんな表情で座りこんで、「うまく、できないの」って呟いてたら、「よーし、おばちゃん手伝っちゃうぞー!」ってなりますよ。
このふたりが、のちにああいう関係になるのかと思うと、なんか泣きたくなります。ほのぼのうれしい。
佐田彦ひとりだけ、こちらに顔を向けていないところも、ポイントだなと思います。
ここにあって、ここにあらず。
背中と横顔で語る感じ。寂寥感。
ああ、たまりまへん。
彼らにはそれぞれ欠落があるわけですが、それらが絲によって繕われていくのだということが伝わってくる、素晴らしいイメージイラストです。
素敵な絵をありがとうございました。