登場人物解説(ネタばれあり)
一部、「人」じゃないモノも混じってますが、裏話を兼ねたキャラ紹介。
〇佐田彦
作中は江戸時代の中期ぐらい(1700年代)
そして、佐田彦は、安土桃山時代(1500年代)の生まれです。
なので、本人曰くの二百歳です(笑)
十歳であっちに渡り、ずっとそこで過ごしてます。
常世の1年を、現世での13~15年ぐらいと考えているので、肉体年齢としては23~24歳ぐらいですかね。
生まれた年代に関しては、アジア以外の外国人が日本に来た頃を考えて、鉄砲伝来付近に設定しました。
ポルトガル辺りは、黄色人種より少し色黒で、彫りが深い程度らしいので、配色的に日本人と大差ないことから、欧米系よりは「ちょっと顔が違うぞ」程度の違和感で行けるかなーと。
父親は武将ではないものの、一帯を仕切る程度に大きな家なので、佐田彦も跡取り息子として大事にされていたはずです。
が、あまりにも顔が違うということで、「我が〇〇家に不詳の血を入れるなど云々」みたいな感じで、ああなりました。
母親は村役人の娘、みたいな感じ。
どちらにせよ、佐田彦は「お坊ちゃん」なのですよ。捨て置かれて、やさぐれましたが。
父親の家に居た頃にあれこれ仕込まれているのと、母親の家で本ばっかり読んで暮らしていたので、頭は良いです。
絲曰くの「大名の息子っぽい」というのは、そういう雰囲気を指してます。
同じ空間で家族と生活する、ということを体験していないので、身体は大きいけれど、精神的には十歳の頃と大差ないと思います。
絲さん、頑張ってー。
佐田彦の力は「言霊」
言い聞かせて、思い込ませる。絲にやったようなアレです。
出来る、おまえなら出来る! というのを、熱血漢ではなく、諭す感じで騙すのです(騙すんかい)
作中ではあまり出せませんでしたが、その力を使って、辻占いのようなことをやって日銭を稼いでいる設定にするつもりでした(笑)
あと、やたらお腹が空く人なのは、「人の身で神様の力を使っているから」という裏設定があったりします。エネルギー消費量がハンパないわけですね。
〇絲
ピチピチの十七歳ですが、時代が時代ですから適齢期です。
親が居ながら捨てられていた佐田彦とは対称的に、捨て子だけど周囲に恵まれて育ったという立場にしました。
捨てられた理由もあるんですが、肝心の生家については深く考えていないので、書くのは止めました。上記の件も含め、佐田彦と対になるような存在として作ったヒロインです。
育ちが違っていれば、佐田彦だって絲のようになっていたかもしれない。
絲は、そんな「可能性の存在」です。
ともすれば、綺麗ごとに思える言葉を、絲にはたくさん言ってもらいました。
純粋でまっすぐで一本気な女の子でないと、佐田彦の捻くれた心は解けないし、届かないと思ったからです。
経緯が経緯なだけに、長屋全員、捨て子であることを知っているので、みんながお節介おじさんおばさんと化していて、絲としては「ありがたいけど、面倒」だと思ってます。
佐田彦とは、周囲からすれば、「もうおまえら結婚しろよ」状態ではありますが、さてどうなることやら。
〇紅丸
小豆を洗う永遠の五歳児。
部屋に住み着いた後は、単純に「小豆を洗う手伝いをする」だけのつもりだったんですが、気付いたら、主要キャラと化しました。
おまけに、どんどん幼児化していきました。登場した回を読み直すと、結構ちゃんと喋っていてビックリします。
これはまあ、名前を得たことで生まれ直り、保護者が出来たことで赤ちゃん返りしたのかなーと。
安心して頼れる相手が出来て、完全に甘えた坊主と化しました。
単純に、私が「ちびっこキャラ大好き」なだけです、すみません。
父ちゃん(佐田彦)と母ちゃん(絲)が出来て、今が一番しあわせです。
あ、ペット兼遊び友達(白旺)も居て、なお良しですね。
たまに遊びに来る親戚のおじちゃん(助六)も忘れてはいけません。
そのうち神様レベルが上がって、小学生→中学生へと成長していくのでしょう。
きっとイケメンに育ちます(願望)
〇白旺
神聖な、いと気高き存在(自称)
絲を気に入って、佐田彦をライバル視する、かませ犬ポジションだったはずなんですが、いつの間にか、家族の一員になってしまいました。
でもまあ、これはこれでありかな、と。
紅丸ともいいコンビネーションを発揮しておりますし(ボケとツッコミ的な意味で)
「小豆丸めがっ」って言いながら仲良くして、将来的には、良き相棒になってくれると思っております。
性格は一生ああだと思うけど(笑)
基本的に佐田彦の部屋に住んでいて、絲が作ってくれた座布団を、「自分専用」にして、そこが寝床です。
余り布をスカーフのように首に巻いて、空を駆けると風になびくところが気に入っているようです。仮面ライダー的な感じで。
それでいて自分では上手く着用できないので、人にやってもらうんですが(笑)
角度調整がうざいので、いつかそのままキュっと首を絞められるんじゃないかと思います。
〇助六
六尺六寸ということで、六がつく名前を考えて、助六になりました。
歌舞伎には明るくない私にとって、助六といえば、お寿司です。稲荷寿司も入ってますし、稲荷に関係した名前になってて、面白い偶然ですね。
ビジュアルイメージは、武蔵坊弁慶です。
助六の助は、きっと「助平」の助だと思います。
〇「萩屋」一家
団子屋はお松さんの生家であり、亥之助は入り婿。
佐田彦が「遠縁」といってもバレないのは、そのおかげですね。
兄の直太郎は自由人です。
物語を好きな方向に動かせる便利キャラとして設定しました。
佐田彦よりちょっと下ぐらいのイメージ。(つまり、ちゃんと決めてない)
直太郎含め、絲の家族関係はあまり書く場所がなかったですね。
母ちゃんが強いことだけが伝わっていればそれでOKです。
団子屋なのに、最近になって、餅の方が人気になりつつあります。
お萩(ぼた餅)が人気です。紅丸のせいで、餡子の味が向上したと思われます。
〇その他
菊一(30)
呉服屋の若旦那にして、絲の初恋の人。娘が生まれて、現在メロメロ中。
実は不二雄(20)という弟がいます。
出来のいい兄に対して色々こじらせた、残念なメンタルの人で、絲に惚れてるけど、まったく気づかれておりません。若干、ストーカー思考。
好きな子をいじめる一番ダメなタイプです。
兵衛(19)
絲の幼馴染。
茶屋で出す団子を萩屋で学んだ関係で、親同士が知り合い。
チャラ男っぽいけど、根は真面目ないい奴です。
不二雄が絲に惚れていることを知っており、それとなく防波堤の役割を果たしております。(だから、二人の仲を周囲が誤解する)
佐田彦のことを全力で応援する姿勢。
そういう背景があったので、作中で顔合わせをさせた感じです。
佐田彦と絲のラブコメは、佐田彦のメンタルが落ち着いてからだと思っていたので、これからですね。