表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

公務員のお仕事

作者: すみれ葵

公務員の睦月。もともとサービス業の仕事をしていたが子育ての両立も大変で公務員の中途採用があることを知り、採用面接を受けたら無事合格。転職した。結婚し夫と娘が二人の3人家族。夫は優しくて温厚。10年前に転職したわけだが、毎年4月には配置があり、現在は広報課というものに所属している。平社員だけどそれなりに認められてきて、市役所は男女平等、意見も通りやすいと思っている。上司の係長にも話しやすくいろいろ愚痴も言っている。

広報と言ってもボランティアの方々と話を聞いたり接することが多くて、単なる事務仕事が多いわけでもなく楽しい部署と思っている。趣味は料理教室に通ったりヨガに通っているが仕事が趣味だと思っている。自分を高める場所。公務員だからこそ休みが多く早く帰れるので趣味も出来ていると思っている。

今日はボランティア団体での集まりだ。団体の代表のKさんと話する。定年退職を機にボランティア団体を立ち上げ、自然を守る活動をしている。外部の方と接するときはめいっぱい笑顔をつくるようにしている。こういったときは女子は徳だと思う。こちらが笑顔だったら相手も柔らかい顔になる。市の広報にもっと大きく取り上げてのせてほしいと彼らは訴える。団体の良さをアピールしていくお手伝い。市役所の役目は市内にある団体のサポートをすることも多い。これは市長の戦略かなと思うことも多い。市長はとても頑張っている。支持者を増やすためにもいろいろな改革をして新しいことをしていると思う。企業との提携、ボランティア団体への支援。最近も子育てを支援する企業と提携していた。私は毎日の事務作業があまり好きではないので、なるべく外に出たいと思っているのでこういった企画が面白いし一緒についていくこともあるためか仕事が楽しいと思っている。市役所内はやっぱりなんやかんやと言っても非営利団体でもあって、生産性のないこともする。つまらないことも多い。市役所はトップの市長が政治家であるので、団体支援に力を入れたがる。今の市長は、頑張っている。市民の意見を積極的に取り入れ今度も市民の交流会を開くそうだ。土日関係なく動いている。まだ2期目だからか。次の選挙も視野に入れて動いている。ボランティア団体さんとはうまく付き合っていかないといけないと思っている。私には理解できない。ボランティアってと思う。私は無給では決して働けない。給料が出るからこそいろいろ我慢できる。嫌なことでも仕方ないかと思ってする。まあ、最近は怒られることもあまりない。自由にさせてもらっている。提案も沢山している。1年後でもいいのでイベントをしたいと思っている。お店と提携して森の中に1日大きなイベントをしたいのだ。今市長に提案中だ。どこの店がいいとかピックアップもしていてより具体的な提案になってきているのでたぶん通るだろう。4月から新入社員が入ってきた子がかわいい。若いっていいなって思う。「これどうおもう?」

聞いて着みると「いいですね、素敵です、とおったらいいですよね。」

いつも賛成してくれてこの半年反対意見は聞いたことがない。いつも絶賛だ。話も面白くていま時だ。一回り以上の年の差にぞっとするが、話はかみ合っていると思う。若い子がうわやましくもあり、負けず嫌いな私は絶対何かでは負けないようにしたいなって思っている。何かとは何かはまだわからない。上司にとって私はどうだろう。提案もばんばんして、公務員ならではの早く帰りたがる上司にとって仕事を増やす部下だと思う。結構自分から手もあげる方なのはいいとこだと思っている。テレビ局の取材も自分がした。画面に映る自分を見て年をとったなあとおもいつつ、まだまだこれからとも思う自分がいる。財布や定期入れはブランド物。服にも多少気を使っている。女子力は高くありたい。先週の週末は料理教室でケーキを焼いたのでそれをフェイスブックにのせた。エプロン姿の自分。フェイスブックとは報告のようなさりげなく、自己PI-ルのようなツールだと思っている。仕事でもフェイスブックは利用しているので公私混同かもしれない。市の公式フェイスブックで生駒のPRをしている。ボランティアさんも記事を書いてくれているが毎月自分たちも何日か上げていかないといけない。ボランティアさんはやり取りがむつかしい。後輩はなんともないようだが、いろいろトラブルを抱えている。一人またやめるんじゃないかと思っている。

女性の同じ年くらいの主婦の方だ。「記事についてかなり変更されたらモチベーションが下がります」

何て言ってくる。少々自分でも少し苦手な方と思っていて、でたっとおもった。去年は半分程度やめてしまって、自分も落ち込んだ。今年はそれがないようにと思って気を付けているのだが、昨日上げてきてくれた文の訂正をしたらこう言ってきた。ボランティアだとあまり規制や縛りがないことが多く自主性を重んじている団体が多いのに、このボランティアは規制がありすぎると言い出している。規制と言ってもただ文章の訂正をしただけなのだが。プライドの塊会何て毒づく。後輩ちゃんに最近昼食時はぼやいてしまう。その女性曲者だと思っている。市長と知り合いで市長にも訴えたらしい。ボランティアなのに規制がありすぎてやる気がなくすと。市長の部屋に呼ばれて私にも意見を求めてきた。なんかもめてない?

あくまで私の見方でもある風だ。そう、彼は事なかれ主義でのないだろうが他県から来た彼はいっさい敵を作りたくはない。一人でも多くの支持者だ。やれやれ。私も言った。文章が市のPRとは少しずれたように思ったので訂正を提案しただけですと。なかば喧嘩腰だ。いつも穏やかなはずが、少し感情が高ぶってしまう。私は頑張っている、そう思っているせいか、感情的になってしまう。最近ラジオで流れていた。感情的になったら得することはない。そう売れっこの歌手が言っていた。確かにと納得したはずだったが.次あの女性にあったときに笑顔で話せるだろうか。まったく自信はない。むりだろう。無視したいぐらいだ。どんだけ飛び越えてこんな上司に報告するねん。ありえへんわ。クレームというものか。どこからクレームが来るかわかったものではない。今日は定時に帰って買い物でも行こう。服を買いまくったら少しは落ち着くかもしれない。そう、お給料があるのだから頑張れる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ