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◆敗北の反省―武蔵編―

皆様、お久しぶりです。

随分とさ迷っておりました。

迷ってる間に改名もさせていただきました。

夏ですね。


深夜の森。鳥などのさえずり、草木の揺れる音。風の音。暗闇。

夜の森は不気味…とはよくいったものだ。だが、自分にとってはこの程度は庭のようなもの。


―――――

――――

―――

――



森の奥深くに小さな小屋がある。物置のような大きさだ。

物置といってもさまざまな種類のものがあるが、まぁ、大人が3、4人入るくらいの小屋。

小屋の中には誰もいない。

ただ、火を起こした形跡がある。まだ温かく、しばらく前に誰かいたことがわかる。

今宵は満月。月明かりが小屋の窓に射し込み神秘的なような雰囲気を感じられる。

森の頂きに岩がある。

彼はそこに座り、満月を見上げていた。

武蔵だ。



彼に左腕はなかった。


「もう…元には戻らないようでござる」

武蔵は誰かがいるかのように喋りだした。そこに人は武蔵以外、誰1人としていない。

だがこの森に住む動物であろう、狐が側にいた。

まるで武蔵の言葉を理解しているように頷いていた。



武蔵は皆と別れたあと、祖父の元へ訪れ、左腕が元に戻るかを尋ねた。

答えとして祖父は首を横に振った。

アイス獣の一撃で武蔵の左腕は骨ごと吹き飛んだ。

そして傷口の細胞は完璧に死んでしまった。とのことだった。

剣を持つことができない。

宣告されていた。

これからどう戦っていけばいいのか?

彼の課題でもある。


「!?」

ふと、気配がした。

もしかしたらアイス獣かもしれない。

そうだとしたら今、武蔵に生き残るすべはない。

しばしの沈黙。

下手に動いて死んでしまっては意味がない。

武蔵は息を殺し岩影に隠れる。

歩いてきたのは人影であった。

武蔵はその人物をよく知っていた。

「あれ?ここにいると思ったのだがな。おらんのか?岩影にいるのだろう?」

「父上…?」

「武蔵、久しぶりだな」


そこにいたのは武蔵の父だった。


―――――

――――

―――

――



「久しぶりだな、武蔵。返事があと3秒遅かったらその岩を吹き飛ばしていたところだ」

「父上。環境破壊はやめてほしいでござるよ」


武蔵の父は袴を整えながらはははと笑った。

着物を纏う子と袴を纏う父。

和風ですなぁ。


「さて、本題に入ろうか」

父の声のトーンが若干低くなり、武蔵は黙って頷いた。


「その腕、もう死んだってことは聞いたな?」

武蔵は頷く。

「もう持てないが、持ちたいのだろう?」

再び頷く。

「諦めろと言ったら?」

「自分でなんとかするしかないでござろう」

「20点だ」

「........」


「方法があると言ったら?」

「それを実行するでござる」

「それが苦痛を伴うとしても?」

頷く。

すると父は呆れたようにため息をつくと、拙者に書物を放り投げた。片腕がないので若干戸惑いながらもそれを受けとる。

「これは?」

「お前の師匠の秘伝書。とでも言っておく。あとは自分で頑張りな。俺はもう行かないと」

父はそのまま遠ざかっていった。拙者は師匠の秘伝書という言葉以外入ってこなかった。

師匠の秘伝書。拙者が殺めてしまった、師匠の書物。これにどうするかが記してあるのであろうか?

罪悪感と感謝が混ざりあう複雑な気分に武蔵はなった。

軽くページを捲っていると紙切れが1枚落ちてきた。

拾い上げそれを見ると、それは父のメッセージだった。

『お土産だ。小屋に立て掛けておいた。どう使うかはお前に任せる。』



小屋に戻り、見つけたのは槍だった。

もちろん、槍の扱いなんて武蔵はなにも知らない。

「どうしろと...?」


武蔵の愚痴を森の狐はただ聞いていたのだった。

私はマイペースすぎでしょうね、次回の更新も未定です。

手をつけてすらいn(ry


ともあれ、読んでいただいているということはとても嬉しいです。更新を楽しみに待っているというかたがいらっしゃるのなら号泣ものです。

今後ともよろしくお願いします。

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