熊はすべてを知っている
掲載日:2026/02/18
すべては終わった。この瞬間に。
世界は崩壊した。
そして、想像が創造へと変わる。
新しい世界は――
大きな木の下で、熊が眠っている。その熊を起こそうと、河童が水をぱしゃりとかけた。しかし熊は目を覚まさない。
熊はすべてを知っている。
水をかけられることも、この世界の成り立ちも、そして終わり方さえも。
この世界では、妖怪の存在は当たり前だった。唐傘お化けは普通にうんこをするし、そのうんこはしゃべる。
熊もしゃべる。
だからこの世界は、前の世界よりずっと面白い。
前の世界には、ほとんど人間という生き物しかいなかった。
そしてその人間たちは、くだらないルールを作っては、自分たちの首をしめていた。
だが、この世界には人間はいない。
それが素晴らしい。
「そろそろ、おきなよ」
誰かが読んでいる。河童だろうか?唐笠お化けだろうか?うんこだろうか?
誰なのかはわからない。
私は一時的に目覚めた。
私の身体は血まみれだった。
私は人間に銃で撃たれたのだ。
だから、こんな奇妙な夢を見ている。
来世は――人間のいない世界がいい。




