ルックバック２

　京本が殺害されたあの事件から１年ほどが経過していた。藤野歩は京本を殺害した犯人の中田伸一を激しく憎んでいた。
　藤野は中田の罪を追及するために独自の活動を行っていた。中田は逮捕された当初は反抗的だったが周囲の人間に優しくされているうちに改心するようになっていた。藤野はその事を知ったが当然の事ながら中田の事を許せないでいた。
　ある晩藤野は京本と夢の中で再会した。京本が今はあの世で幸せに暮らしていて、そして家から連れ出してくれてとても幸せだったと言い、中田がした事に腹が立った事はあったが中田の事を許してあげて欲しいと言われる。
　藤野は夢を見た後、留置所の中田に面会し、中田と事件のことなどのことで対話する。中田は「自分は取り返しのつかないことをした」と涙ながらに謝罪し、藤野の気持ちも次第に変わっていく。